第817話 鬼からの刑罰

「人類は鬼に油断してるね」

  「そう、だから罠に嵌る」

「聖書を学んでいても?」

  「想定してないね」

「鬼の独壇場か」


・・・

例えば、黙示録。

鬼の動きを加味して考えよう。




黙示録6 章(解明すべき謎)

1 小羊がその七つの封印の一つを解いた時、わたしが見ていると、四つの生き物の一つが、雷のような声で「きたれ」と呼ぶのを聞いた。

2 そして見ていると、見よ、白い馬が出てきた。そして、それに乗っている者は、弓を手に持っており、また冠を与えられて、勝利の上にもなお勝利を得ようとして出かけた。




ここでは普通、「白い馬」に目が行ってしまう。


「正義の騎士かな?」


しかし実は『偽善』。



鬼は人から正気を奪って狂った行為に誘導するため、あらゆる手を使っている。


偽善者はあまりにも日常化しているから民衆は騙され、従って行くだろう。




 (戦争の狂乱)

3 小羊が第二の封印を解いた時、第二の生き物が「きたれ」と言うのを、わたしは聞いた。

4 すると今度は、赤い馬が出てきた。そして、それに乗っている者は、人々が互に殺し合うようになるために、地上から平和を奪い取ることを許され、また、大きなつるぎを与えられた。




戦時の狂乱は勿論だが、そこでの殺戮を神に対して正当化は出来ない。


戦争の道に追い込まれた時点で、鬼の罠に落ちているからだ。


鬼を知る人は、戦争の風が吹いた時、鬼に目を向けるのだ。




 (経済的な落とし穴)

5 また、第三の封印を解いた時、第三の生き物が「きたれ」と言うのを、わたしは聞いた。そこで見ていると、見よ、黒い馬が出てきた。そして、それに乗っている者は、はかりを手に持っていた。

6 すると、わたしは四つの生き物の間から出て来ると思われる声が、こう言うのを聞いた、「小麦一ますは一デナリ。大麦三ますも一デナリ。オリブ油とぶどう酒とを、そこなうな」。




この黒い馬は、「黒字か」「赤字か」という戦いで正気を失う人々に当て嵌る。


人は儲けが絡むと、大切な何かを忘れ鬼になる場合があるからだ。




 (殺していくら?)

7 小羊が第四の封印を解いた時、第四の生き物が「きたれ」と言う声を、わたしは聞いた。

8 そこで見ていると、見よ、青白い馬が出てきた。そして、それに乗っている者の名は「死」と言い、それに黄泉が従っていた。彼らには、地の四分の一を支配する権威、および、つるぎと、ききんと、死と、地の獣らとによって人を殺す権威とが、与えられた。




平時でも、人が人を殺す場合がある。


→ 保険金殺人


病気に投げ入れたり、自分を有利にするため「暗殺」を企てたり。


ユダイスカリオテは、金をもらってイエスを売った。




 (宗教的迫害)

9 小羊が第五の封印を解いた時、神の言のゆえに、また、そのあかしを立てたために、殺された人々の霊魂が、祭壇の下にいるのを、わたしは見た。

10 彼らは大声で叫んで言った、「聖なる、まことなる主よ。いつまであなたは、さばくことをなさらず、また地に住む者に対して、わたしたちの血の報復をなさらないのですか」。

11 すると、彼らのひとりびとりに白い衣が与えられ、それから、「彼らと同じく殺されようとする僕仲間や兄弟たちの数が満ちるまで、もうしばらくの間、休んでいるように」と言い渡された。




中国では「法輪功」が知られている。


※ 聖書は自国民を平気で殺す政府を『獣』と呼ぶ。



共産主義では、宗教そのものがご法度であった。


また、異教徒への敵意も激しく、十字軍による殺戮がその見本だろう。



人の正気を失わせるこうした様々な仕掛けは、犠牲を欲する背後の鬼が関与している。


突如、罪人にされないため、人類は鬼の動きに敏感でなければならない。



「罪人にされる」といえば、天にもそうならないために、何らかの基準があるようだ。


11節の表現がそれを教えている。


→「彼らと同じく殺されようとする僕仲間や兄弟たちの数が満ちるまで、もうしばらくの間、休んでいるように」



我々も「ブチ切れる」という表現を使うが、「短気」と呼ばれないためのレベルが決まっているのだろう。


それでここは「訳」の問題であって、正しくはこうではないだろうか。



※ (すぐに動きたいが事情があるのだ)「彼らと同じく殺されようとする僕仲間や兄弟たちの数が満ちるまで、もうしばらく『辛抱していてくれ』」

・・・



鬼はマッチポンプも使うし、筋書きに沿って動く。


今現在、その罠に掛かった傀儡たちが、大量に逮捕・処分されている。


背後の鬼を、憎むと共に、

『鬼からの刑罰』に落とされないよう敏感でありたい。


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