第778話 駅で「サンキュー」の夢

「また妙な夢見てね」

  「お?」


・・・

電車に乗って移動中の私。

隣に、知り合いの外人男性。


彼は、手荷物満載で乗り込んでいたが、置く場所が無いほどの混雑だった。


彼の名は「ジョン」。



荷物を、各車両に分散して置いてあった。


「日本を信頼してくれてるな」


そう思った。



ところが駅に到着すると、問題が生じた。


電車が停止。


「ここから先へは行けません」

  「なんだってー」


乗客はドッとホームへ。


ジョンの荷物はどうする?


中に親切な人がいてポリ袋を大量にくれたので、ジョンはそれに荷物を入れて担いだ。


改札まで長蛇の列。

しかし何と、駅員がいない。

扉も閉まったまま。


しかしジョンが仕切りを乗り越え、どうやったかわからないが、外からフェンスを開いてくれた。


しかも、切符を投げ込む袋をぶら下げた。


※ 実際の状況とは辻褄が合わないが、そこは夢なので…


このお陰でホームにあふれていた乗客は待つことなく外に開放された。


そして、なぜか知らないが、みんなジョンの名を知っていて、その前を通る時、感謝を投げた。


「サンキュー・ジョン」

「サンキュー・ジョン」

・・・


彼の嬉しそうな顔。




 ■夢の意味は?


目覚めてから考えた。


「どんな意味なのか?」


今の所、こう理解している。


→ 臨機応変


官僚が、最も不得手とする動きだ。


そして、人を縛りたい鬼は、臨機応変を許さず、正反対の人間を量産する。


→ 聞く耳持たぬわ

→ 規則を守れ


人が人生を浪費しようが、心の病を発症しようが、お構いなし。


「規則」というのは「人の感情」を配慮に入れていないのだ。


しかし「良心」はそこを重視して動くから、人の心を爽やかにしてくれる。


この先、「サンキュー」が満ちる世界になるのだろうか?


「現代のサンヘドリン」はそれを理解できず、神からの鉄槌を受けるまで聞く耳が無いだろう。


人生は神前で展開するのだから、

我々もジョンのように行動したい。


『駅でサンキュー』の夢は、それを教えてくれたのだろう。


そうじゃないだろうか?


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る