第760話 光の中の「黒」

「『白黒』という言葉があるね」

 「うん」

「『善悪』に重ねていいの?」

 「条件で違うよ」

「どう?」

  「バックが問題かな」

「それは?」


・・・

黒いバックに黒を重ねると、

判別できない。


しかし、光の中での「黒」は判別に重要な役割を持つ。


黒インクは、白い紙に文字を書くのに最適だ。


つまり、「光の中の黒」は「判別の要」と理解出来る。


「白黒つけよう」という言葉も本来は、「判別しよう」という意味が強かっただろう。


いつの間にか、「黒は悪」というすり替えが起きたのだ。



本来、社会にとっての問題は「闇」であり、「光の無い世界」に悪が充満している。


それで、問題点を光の世界に引き出せば、そこに位置する「黒」が、「区切り」に関して重要な役割を果たすのである。



「玄人」(くろうと)も、専門分野を「弁えた人」なので、「区切り」という意味では「光の中の黒」なのだ。




 ■黒猫のために一言


聖書は、悪しき者は光から逃げる…と教えている。


では、黒猫はどうだろう?


「日向ぼっこ」が大好きである。

(光から逃げない)


しかし、過去のヨーロッパでは「魔女の使い」として僧職者の承認で駆逐されてしまった。


その後のペスト大流行・・・

まるで天罰である。


二枚目のキリスト教思想には、こうした偏りが含まれている。

(注意すべし)




 ■黒人のために一言


皮膚が黒い黒人種の人々は、

「闇」から逃げるだろうか?


いやむしろ、「太陽光の中」で暮らすため皮膚がメラニン色素を蓄え、皮膚癌などが起きない体になっている。


彼らは「光の子」なのだ。


それを、見た目で分類した先人が間違っているのである。



結局のところ


「光の中の『黒』」は、イエスを補助する重要な位置にある。


正しい目を養おう。


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