第735話 傀儡と駆け引きやっとれん

「疲れる相手っているね」

  「会話が噛み合わん人か」

「常に『違うぞ』って態度ね」

  「同意や同情なしでしょ」

「うん、疲れるだけだ」

  「それ鬼の特徴」

「やっぱり!」


・・・

人間の感情を「操縦」。

それが鬼の得意技。


「思い」を流し込む形だから、

当人はまるで気付かない。



私自身、鬼と戦うようになってから、『ここまで酷いのか』と驚いたほどだ。




 ■幼少期から傀儡にされる


思い出を手繰りながら、

「あの時も」「この時も」

と思い当たる。


また、今もある。


頭の中に発生した衝動を、しっかり分類・分析し、「自分のでない」と思われる感情を排除すべきだ。


私が鬼と戦っている関係上、

「厭世観」は常時。


「悪い事ばかりだ」

「悪くなる気がする」


それは、予感でも予想でもなく、鬼が流し込んだ「トレンド」だ。



【trend】トレンド

現地:回転する→ある方向へ

1.傾向、趨勢、動向、風潮。

2.流行。

3.事態・考え方などの方向性。



※ 日本ではこんな使い方。


「奴らとは、やっとれんど」


→ 「や・trend」


 (「や」は「投げる」の意)

※ 「やる気」という説もあり。



鬼の流し込んだ考えを、自分の中に保っていると


「悪い方向」へ「線路工事」が行われ、『現実』を作り出してしまう。


そこで、妙な考えが浮かんだら「即座に」鬼を祓うべし。



「流し込むな!」

「鬼め!」

「底知れぬ所へ行け!」



「操縦」に気付かない人は意外に多く、特に指導者や政府高官などは鬼のカモである。


イエスの周囲に群がるパリサイ人などは、「カモ」となって久しく、イエスの行動に向けた「イチャモン」を続けていた。


こうした鬼の傀儡(くぐつ)に絡まれては、人生の浪費となるだけだ。



「傀儡と駆け引きやっとれん」


この気構えで夜明けを目指そう。


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