第733話 冷酷な鬼の風と官僚

「鬼の攻撃は偽善を使うね」

  「そう」

「例は?」

  「まず、悪人にする」

「どうやって?」

  「今ならエコノミックアニマル」

「金銭攻撃か」

  「支払い義務違反のレッテルを張る」

「貧乏で払えなくても?」

  「そうだよ」


・・・

偽善攻撃の多発。


それは、支払い義務を無視する『悪人』…という理由付けによる。


→ 「法律違反者だ」

  (悪人だ)


なぜ悪人?


→ 「金を払わない」


貧乏状況を調べたのか?

「払わないのか?」

「払えないのか?」


→ 「調べてる暇がない」


当人にとっては死活問題だ。

手間を惜しんでいる場合だろうか?



イエスの場合、裁判があり、

ポンテオ・ピラトは「無罪」を宣告しようとしたが、


ユダヤ人指導者たちが傍観する群衆の騒ぎを起こし、精神的逆風による「有罪の判決」を引き出した。


→ 「罪を被せて処罰する」


これが、鬼の常套手段である。




 ■事情をなぜ聞かない?


税の滞納者がいる。


請求しても無視している。

「こいつは悪人だ」


そして、差し押さえ。


これはイエスが最も嫌う

「罪作りの例」である。


『払わない人』は、「払えない事情」を聞いてもらおうと電話を入れたりしただろう。


あるいは、その気力が無いほど、精神を病んでいたのかも知れない。



しかし「聞く耳持つな」という司令が出ていれば、組織的な応対は冷たい。


「耳のない鬼」は、そのようにして『罪人』を量産する。



今、庶民が大勢泣いている。


イエスはそれをご存知だ。


「お前たち、事情も聞かずに動いているのか?」

「なぜ、聞いてやらない?」


理由はこれだ。


→ (耳が無い)「物の怪」




 ■別の道はあったのに


イエスは教えていた。


鬼の風に巻き込まれず、庶民を暖かく包みなさい。


何度も書かれている。


「耳のある者は聞きなさい」


こうした諭しを現代のサンヘドリンである「官僚組織」に向けていた。


日本国憲法にも、弱者への配慮が謳われている。


→ 「主権在民」


それが無視された


だからこそ、「岩に隠れる高官たち」が黙示録に描かれているのだ。


鬼の風に巻き込まれて心を冷やし、庶民虐めをした現実は閻魔帳にはっきり残されている。


『冷酷な鬼の風』は今、

官僚組織を最大限に冷やし朝の気配に抵抗している。


しかし、終わりの日の流れは止まらない。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る