第635話 人の意思を汲まない鬼

「鬼は情を持たないの?」

  「そうガチガチ」

「逆さ言葉も駄目?」

  「むしろ図に乗るよ」

「え?」


・・・


【逆さ言葉】

1.語順を逆にした表現。

 → はまぐりを『ぐりはま』

2.意味を反対に言う。

 → 可愛いを憎い。



「お前はこれを口にした」


それを根拠に鬼は動く。


「真意」を汲まない。


当然、神の名が間違っていれば、「これ占めた」とばかり「その通り」の活動を起こすだろう。



人は「正しい」と思っていても間違いを犯すので、よくこんな言葉が出る。


「『異論』はないか?」


神の名が「イ」であると知っていればこそ、真意が汲めるというものだ。


異論→ イ論



アメリカでは「イーロン・マスク」という人が「白い帽子」に属している。


羨ましい。




 ■「情の神」なら嬉しい


取引が成立しても、儲けがほとんど無い場合、こう言う。


「もっと色を付けてくれ」


(買い手も、それを使う)



【色を付ける】

物事の扱いに情を加える。

景品を添える。祝儀を出す。

値段を安くする。



分析した。

(私見)


色→ 『イ路』


井ノ神の「情の道」である。

逆はこれ。



【色を失う】

驚き恐れて顔が青くなる。



※ 「井ノ神」を見失うと、鬼と戦えない。



また、「不機嫌になる」事を

『色を損ず』と表現する。



→ イの道を見失った状態

 (鬼の影響が強く出る)


これも深い。


→ 「色を正す」


「改まった顔つき」

「様子をきちんと正す」


・・・


「イの道」は正しく、

「人情の道」なのだ。



更に細かく分析しよう。


「イ路」の『路』は、これだろうか?



【row】ロウ

1.列、並び。

2.座席の列。

3.行列。

4.通り、街路。



次の意味も浮上する。



【law】ロー

1.法、法律、法規。

2.法知識。

3.スポーツの規則、芸術言語の原則。化学原理、法則。

4.神の教え。モーセの律法。



先人は、そうした根拠を弁えていたのかも知れない。



我々も慎重に構えないと、「意思通り」に進むとは限らない。


相手は

情を失した鬼なのだから。


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