第596話 「吹付けの金」に苦労する

「金色の本があってね」

  「おっ?」

「それをワックスで拭いてたの」

  「夢?」

「うん」

  「どうなった?」

「剥げちまった」


・・・


またもや、意味不明。


特殊なワックスを開発。

それを金色の本に塗布して磨く。

すると・・・


「何か剥げてるようです」

  「えっ?」


まあ、「本」を磨くというのも変だし、剥げてしまう装丁もいい加減だ。


しかしそれに対する苦労が、延々と続いた。


どんな意味が含まれているかを知りたいと思った。




 ■洒落での解釈


→ 「金」は「キング」

それは、王の装丁であり、

→ 「本」は「手本」


人々が今まで学んで来た偉人が、本物じゃなかった・・・


「吹付け」は?


→ 風紀つけ


子供たちに「風紀」を教える事さえ出来なくなる。


これは、メッキよりも酷い。


こちらはそれを磨こうとして、ワックスまで開発したが、努力など無駄であった。


そして今、現実にそんな事態が進行しているのだろう。


「あの偉人も、この偉人も」

  「剥げた?」


偉人伝説も、巷に捨てられる。




エゼキエル7章

5 主なる神はこう言われる、災が引き続いて起る。見よ、災が来る。

6 終りが来る。その終りが来る。それが起って、あなたに臨む。見よ、それが来る。

7 この地に住む者よ、あなたの最後の運命があなたに来た。時は来た。日が近づいた。混乱の日で、山々に聞える喜びの日ではない。

8 今わたしは、すみやかにわたしの憤りをあなたの上に注ぎ、わたしの怒りをあなたに漏らし尽し、あなたの行いに従ってあなたをさばき、あなたのもろもろの憎むべき事のためにあなたを罰する。




『あなた』とは誰だろう?




9 わたしの目はあなたを惜しみ見ず、またあなたをあわれまない。わたしはあなたの行いのためにあなたを罰する。あなたの憎むべき事があなたのうちにある。これによって、あなたがたは、主であるわたしがあなたを撃つことを知るようになる。

10 見よ、その日を。また見よ、かの日が来た。あなたの最後の運命が来た。不義は花咲き、高ぶりは芽を出した。

11 暴虐はつのって悪のつえとなった。彼らもその群衆も、その富も消え、また彼らの名声も消えて何も残らなくなる。

12 時は来た。日は近づいた。買う者は喜ぶな。売る者は悲しむな。怒りがすべての群衆の上に臨むからだ。

13 売る者はたとい生きていても、その売ったものに帰ることはない。怒りがそのすべての民衆の上にあるからだ。それはもとに帰らない。その不義のために、だれも命を全うすることはできない。

14 人々がラッパを吹いて備えをしても戦いに出る者はない。それはわたしの怒りがそのすべての群衆の上にあるからだ。

15 外にはつるぎがあり、内には疫病とききんがある。畑にいる者はつるぎに死に、町にいる者はききんと疫病に滅ぼされる。

16 そのうちの、のがれる者は谷間のはとのように山々に行って、おのおの皆その罪のために悲しむ。




これは過去、「聖なる都」で起きた事柄であったが、


今、この国でも進行中。




17 両手とも弱くなり、両ひざとも水のように弱くなる。

18 彼らは荒布を身にまとい、恐れが彼らをおおい、すべての顔には恥があらわれ、すべての頭は髪をそり落す。

19 彼らはその銀をちまたに捨て、その金はあくたのようになる。主の怒りの日には金銀も彼らを救うことはできない。それらは彼らの飢えを満足させることができない、またその腹を満たすことができない。それは彼らの不義のつまずきであったからだ。




現代の「金」は、吹付けであって、無価値だった。


立派な経文から学んだ事柄も、費やした日々も無駄になった。




20 彼らはその美しい飾り物を高ぶりのために用い、またこれをもってその憎むべき偶像と忌むべき物を造った。それゆえわたしはこれを彼らに対して汚れたものとする。

21 わたしはこれを外国人の手に渡して奪わせ、地の悪人に渡してかすめさせる。彼らはこれを汚す。

22 わたしは彼らから顔をそむけて、彼らにわたしの聖所を汚させる。強盗がこれにはいって汚し、

23 また荒れ地とする。この地は流血のとがに満ち、この町は暴虐に満ちているゆえ、

24 わたしは国々のうちの悪い者どもを招いて、彼らの家をかすめさせる。わたしは強い者の高ぶりをやめさせる。また彼らの聖所は汚される。




「あの立派な宗派が消えたぞ」

  「なんと!」




25 滅びが来るとき、彼らは平安を求めても得られない。

26 災に災が重なりきたり、知らせに知らせが相つぐ。その時、彼らは預言者に幻を求める。しかし律法は祭司のうちに絶え、計りごとは長老のうちに絶える。

27 王は悲しみ、つかさは望みを失い、その地の民の手はおののきによってこわばる。わたしは彼らの行いに従って彼らをあつかい、そのさばきに従って彼らをさばく。そして彼らはわたしが主であることを知るようになる」。




我々は、知ってしまった。


「吹付けの金」(日本)への苦労は無駄であると。


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