第583話 鍵となる神の名

「夢で教育者になった」

  「へー」


・・・

小学校、低学年の教室。


担任教師の紹介で、演壇に立って口を開いた。


「みなさん鬼が来たらどうします?」


ざわざわ・・・


「『やー、鬼さん』ですか?」


  「オニこわい!」


「大丈夫!神様の名を知ってればね」


  「?」


「その名は『イー』です」

「鬼が来たら『イー!』と言いましょう」

「鬼は逃げますから」


・・・

これを教えて教室を去ると、

背中に子供たちの声が聞こえた。


  「『イー』だね」

  「『イー』だよね」


これで安心。




 ■鬼は頭の中を読む


聖書では、鬼を「魚」と表現する。


魚に耳が無いのに、意思疎通が出来ていて、群れが瞬時に方向を変えてもぶつからない。


これは、脳波に呼応して全体が動いているからである。



海の哺乳類であるクジラは声帯を持ち、耳を通して会話している。


※ このように、「魚」を「鬼」と教える聖書は、子供にも解りやすく鬼の特質を教えているのだ。




 ■鬼が最初にする事


鬼は近寄ると、まず


→ その人の意識を読む


その中に神の名「イ」があったら、迂闊な干渉は出来ないのだ。


ただし、理解なしの知識や、その名が別の存在「ヤの神」などであれば、遠慮なく踏み込んで来る。

(→ 瞬時の判断で)


条件としての理解は下記。


1.「イ」は創造主の名。

2.詳細を知って使っている。



鬼は、頭の中の光を瞬時に読み取り行動を決めている。


光が鬼の目に入れば、子供であっても手出し出来ない。



日本人は古来、嫌いな人にこんな言葉をぶつけていた。


→ 「イーだ!」


しかし多くは、単なる語彙と捉えているだろう。


これは「光」にならない。


「理解」という条件が欠けていると、鬼を牽制出来ないのだ。



獲物を『嗅ぎ』回っている鬼に、「『鍵』となる神の名」をぶつけよう。



【cagy】ケイジ(日本でカギ)

用心深い、抜け目無い。

隠す。



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