第505話 レビの役割

「日本人は怒る時『コラ』と言うね」

  「うん、『懲らしめ』とも言うよ」

「どんな意味?」

  「『コラの反乱』に関係あり」

「おっ?」


・・・

「コラ」は、レビ族の中での有力者であった。


レビの役割から考えよう。



レビ人の存在と彼らに与えられた務め - 牧師の書斎 http://meigata-bokushin.secret.jp/index.php?%E3%83%AC%E3%83%93%E4%BA%BA%E3%81%AE%E5%AD%98%E5%9C%A8%E3%81%A8%E5%BD%BC%E3%82%89%E3%81%AB%E4%B8%8E%E3%81%88%E3%82%89%E3%82%8C%E3%81%9F%E5%8B%99%E3%82%81



神は、民数記18章〜20章において、レビに関する細かな仕事上の指示を与えている。



選民の祭司は

→ アロンの家系(世襲制)



彼らの仕事は「厳格」に分類され、決して逸脱は許されなかった。


この厳格さが、「安息日の観念に重なる」と考える人もいるだろう。


※ 安息日に薪を集めていた男が、『神』の意向で死刑にされた。



選民の神は、四角四面なデジタル思考であった。


レビ族も、その中で仕事を割り当てられたら、いくら退屈であっても専念しなければならない。


もし、一つでもはみ出せば許されない。


「コラ」という人物は、そうした厳格さにいたたまれず、仲間と友にモーセに対する反乱を起こした。


※ (抗議するような形)



民数記16章 (コラの反逆)

1 ある日のこと、レビのひ孫で、ケハテの孫に当たるイツハルの子コラは、ルベン族のエリアブの子ダタンとアビラム、それにペレテの子オンとともに、

2 人々をそそのかしてモーセに逆らわせた。その支持者には、名の知れた二百五十人の指導者たちもいた。


3 彼らは徒党を組み、モーセとアロンのところに来て、二人に盾突いた。「分を越えるのもいいかげんにしてほしい。二人の説教はもうたくさんだ、大した人物でもないくせに。われわれだって主に選ばれた者ではないか。主はわれわれみなの主だ。二人だけが特別に偉いのだろうか。そんなに威張る権利がどこにあるんだ。」


4 これを聞くとモーセは、地にひれ伏した。

5 それから、コラとその仲間に言った。「明日の朝、主は、だれが主の選んだ正しい指導者か、だれがきよく、だれが祭司かをはっきりさせてくださる。



コラへの賛同者は多かった。

その威圧も凄い。

モーセがひれ伏すほどだから。



これに対し、神は「懲らしめ」を行った。


→ 「一族郎党」を殲滅


抗議への罰として、彼らの下の地面が避け、女や子供まで呑み込まれて生き埋めになったのだ。




 ■神が示す冷気


地上にイエスが来るまで、選民は「四角四面」で冷徹な支配を受けていた。


ホレブの山でのモーセは、神に二度呼ばれ、二つの神に会見している。


※ 聖書では「別の神」と書かれていないが、その雰囲気は明らかに違っていた。


「後の神」がモーセの立場替えをしてくれたため、それ以後の冷酷さは緩んだようである。


後の神が持つ暖かな雰囲気は、モーセの心を和ませた。


正体は?


→ イエスの前身?


天で「ロゴス」と呼ばれた存在だったと考えている。



「コラの反逆」にしても、レビたちは我慢を重ねた上でのことであった。


「この神は奇妙だ」


しかし、有無を言わさぬ神の罰で、選民支配層の頭は「カチカチ」に凍ってしまった。


→ 決して神に逆らうな



長い年月が過ぎ、御子が地上に来て、次の理解を与えてくれた。


→ 神は二つ


1.右手の神

2.左手の神


「右手の神」とは天の「ロゴス」でありメシアの心を示した暖かい神である。


その介入が無ければ、我々は今も頭が凍っていただろう。


「神と名がつく相手に従え」

「絶対に疑うな」


「鬼が神に化ける」などという考えは、浮かびもしなかったはずである。




 ■機械のように扱われるレビ


鬼は、人の感情を読めないところがある。


「機械的」な命令は発するが、単純作業の中で生じる憂いは無視してしまう。


レビたちは毎日が退屈との戦いであり、それは一生続くのだ。


一般人の中にも、鬼から選ばれ、レビのような役割を担わされている者がいると感じるようになった。


医療現場で、警察で、役所の中で・・・


特に、上層部ほど影響は強い。


鬼が欲しているのは、何であったかを思い出そう。


→ 生贄


目をつけられた人は、生贄を生じさせる形での圧力が掛かって来る。


当人は無意識であっても、そうした形に誘導されるのだ。


例えば「抗がん剤」の開発にしても、



それは当初、戦争で使われた「イペリット」という毒ガスであった。


多量に余ったので、流用すべく研究するうち、こう考えたのだ。


→ がん細胞を叩けないか


それは、副作用で死ぬ人が殆どを占める毒物であったが、商品化されると広く出回り、社会で一般化した。


その毒は、鬼に対し格好の生贄を提供した。


関係者に悪気は無かったにしても、あるいはあったにしても、背後に鬼の風が吹いている。


重要な神職であるレビは、神への犠牲を差し出す役割を担っているのだが、それが鬼によって「人身御供」にまで拡大されている・・・



自分は鬼の手先にされていないか(?)

・・・それを熟考してみよう。


特に、地位の高い人ならば。


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