第477話 「光」のドリンク

「これ、視力改善だって」

  「へー、ぶどうのマーク」

「飲んでみる?」

  「副作用ないの?」

「酒が不味くなるって」

  「ありゃ?」


・・・

酒は人生の楽しみ。

そして、どこでも手に入る。




 ■酔ったらウサも晴れるので


奇妙な効能を教える酒があった。


→ 「罪を許せます」



ある人がそれを飲み、神経がボンヤリ・・・


『効果』はいつまでも続き、生活に染み付いた。


酒の名は


→ 夜良いの宵

 (よよいのよい)


そういえば聖書は、酒の製造所を教えている。


→ 大バビロン


世界的な製造販売をしている…とか。


提供する酒には、

別の銘柄もあるらしい。


→ 世良いの良い

→ 隠良いの善い

→ 依善いの好い


少し多めに買えば、

「二枚目サービス」が付属し、

これが貰える。


「どんな痛みも消える」奇跡のドリンク・・・

その名は、


→ 不敗の虫


注意書きに、こうあった。


「一気に飲まないでね」

「あちこちが腐敗します」


味は最高だが、これで何人もの人が手足を失っている。

(脳が腐った人もいた)


しかし、


「最高だな」

「この味は」


評価欄には、そんな言葉しか見当たらなかった。




 ■眼光を得た人は何を飲んだか?


他方、

光のドリンクが無料提供されていた。


あまり人気が無い。


「見え過ぎてしまう」から、ホロ酔い気分が飛んでしまうのだ。


例えば、飲んでから聖書を読むと、観たくない現実が見えてくる。



「敵を許せ」の意味は?


→ 「操り人形」にされた人


彼は許そう。


しかし、許せない敵は?


「偽善者・確信犯・傀儡の鬼」


・・・

これ、あまり知りたくない。


「体に毒だ」

「視力が強くなり過ぎる」


そのドリンクは、逆宣伝されていた。


→ 店の売上が落ちる


「あれは、止めた方がいい」

「ホロホロ出来ません」



ホロホロ→ follow・follow



【follow】フォロー

原義:ついて行く

1.随行する、ついて回る。

2.後を継ぐ。

3.尾行する。

4.関心を持ち続ける。

5.道が並行して走る。

6.命令などに従う。

7.話を追う。



現代では、「フォロー」の場面も多い。


人の悲しい話で「ホロッ」とする。


→ もらい泣き



付き従って、「ホロ苦い」思いをした人もいるだろう。


※ 「ホロ儲け」が「ボロ儲け」になっているかどうかは判らない。


いずれにしても、「光」を手にしてしまった人は、気持ちよく酔えなくなってしまう。


どうして、こんなものが出回っているの?


どこから提供されているのだろう。


ボランティアや教会や福祉施設にも置いてない。


しかしそれは、いつの間にか書斎のテーブルに乗っている。


「あれ?」

「どこから来た?」

「これ」



「『光』のドリンク」を飲むかどうかは完全に

本人の自由なのである。


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