第400話 最大の賛美は何か?

「神を賛美したい」

  「どの神?」

「最高神」

  「岩の上?」

「そう」

  「人間と同じだよ」

「どうするの?」


・・・

それはやはり、対応だ。

まず「名」の扱い。


人の場合も、「名」の扱いで、敬意が示される。


→ 名高い



【名高い】

名が広く世間に知れ渡っている。有名である。


勿論、世界の人々もそれは同じだろう。


逆に、「名折れ」は避けたい事。



【名折れ】

名誉を傷付けられること。

不名誉。



日本人が神の子からその父の名を知らされ、扱いを改めたという状況証拠がある。




 ■名は日本で讃えられている


神の名を自分の苗字に頂く事は、敬意の表明だ。


→ 井上(井之上)

→ 岩井(岩なる井)

→ 岩田(岩の徒党)

・・・


使う文字が敬意を示す。


イロハの先頭に神の名がある。


→ 「イ」


偉大の「偉」

威力の「威」

畏怖の「畏」


位衣意威医委好依尉囲畏斎

・・・


→ 偉大(イは大なる方)


そして以下の言葉から、一つの謎が解けた。



【帷】ヰ

垂れ幕、垂衣、とばり。



マルコ15章(イエスの死の瞬間)

37 イエスは声高く叫んで、ついに息をひきとられた。

38 そのとき、神殿の幕が上から下まで真二つに裂けた。

39 イエスにむかって立っていた百卒長は、このようにして息をひきとられたのを見て言った、「まことに、この人は神の子であった」。



神殿の垂れ幕(帷)は、イエスの父の「衣」に相当する。


ヘブライ人は、悲しみ・激情を覚えた時、自分が着ていた衣を引き裂いた。


日本で「帷(い)」と呼ばれている垂れ幕が避けたのは、「創造主の悲しみ・激情」を意味していたのだ。


(我々も涙する)


しかし、キリスト教世界では違った見解を示している。


→ 「それは開放だ」


※ 分厚い幕(20mx9m、厚さが10〜20cm)を取り除き、神と人を隔てる壁が取り払われた

・・・と。



 ■神の名折れを回復したい


「帷(い)」がヰの神の心を示し、それが裂けたのなら、その悲しみを癒せるのは、我々人類からの理解なのだ。


→ お察しします

  (そのお気持ちを)


我が子を犠牲に差し出し、平気でいられる親が居るだろうか?


それがいるとすれば、その心は凍っている。


夜の神の冷えによって。



我々は、暖かい心の神を知っている。

御子は地上で、それを伝えてくれたのだ。


大きな傷を負った父に向け、

涙とともに口から出る言葉


「有難うございます」


それこそが、

最大の賛美ではないだろうか。


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