第317話 平和の君の深意

「平和ってどうやって作るの」

  「そりゃ戦争でしょ」

「えっ!」

  「だって平定しかないし」 

「それだと意味ないけどなー」

  「平和維持の軍が必要」

「核も?」


・・・

一つ重要な事柄に気付いた。


言葉の意味だった。



【平和】

1.安らか、穏やか。

2.戦争がなく、安穏である。



「平和維持活動」と称せば、戦争も出来る。


益々、言葉の真意が知りたくなった。


聖書は、「平和の君」を教えている。



「一人のみどりごが、私たちのために生まれる。ひとりの男の子が私たちに与えられる。主権はその肩にあり、その名は『不思議な預言者、力ある神、永遠の父、平和の君』と呼ばれる。 」

(イザヤ9:6)



以前考えたと思うが、

「平和」という言葉を、こう解釈すればどうだろう?


→ hate war



【hate】ヘイト

原義:悲しみ、憎しみ

1.ひどく嫌う、憎む。

2.その行動を嫌う。

3.そうなれば残念である。



【war】ワー

1.戦争、戦争状態。

2.競争、競合。

3.闘争。



「ワー」という発音を日本ではこのように使っている。


「またワーワー言う」


気に食わない時、短気な人は「戦争だ!」と叫ぶ。


つまり、そうした事態を避けるために、「平和」という言葉の掘り下げが必要になるわけだ。


「平定を伴う形」でなく、こう解釈すべきではないだろうか。


へいわ→ 戦争(争い)を嫌う


とすれば、「平和の君」は侮辱されても争いで解決しようとしない。


「平和維持活動」と称して軍を送ることもない。


これは、あのイエスの精神であり、出エジプト記では「後の神」の態度だった。



出エジプト記 33 章

3 さて、主はモーセに言われた、「あなたと、あなたがエジプトの国から導きのぼった民とは、ここを立ってわたしがアブラハム、イサク、ヤコブに誓って、『これをあなたの子孫に与える』と言った地にのぼりなさい。

2 わたしはひとりの使をつかわしてあなたに先立たせ、カナンびと、アモリびと、ヘテびと、ペリジびと、ヒビびと、エブスびとを追い払うであろう。



「敵を追い払う」と告げたこの神こそ、「ヘイト・ワー」の神である。



日本人なら章の数字「33」を「さんさん」と読む。


それが「燦々」に通じ、「太陽」を思わせる。


→ 暖かい


多民族との戦いをしなくても、この神に付き従えば、民は領土を得るではないか。


後の神は、温和な光に包まれ「白い雲」を伴い、対面後に「モーセの顔が光った」のだ。


人の顔は嬉しい時に輝くのだが、「後の神」は正にそのような神であった。




 ■二度の登山について


以前も記したが、モーセは二度、神に呼ばれて山に登っている。

(出エジプト記)


1.19章の神(短気)

2.33章の神(温和)


一度目の神は、好戦的で民に粛清をもたらし、二度目の神は穏やかな態度を示していた。


従うべきは、後の神だろう。


ただ、一つ残念な事もある。


後の神は、「遠く離れて見守る」という姿勢を示しているのだ。



出エジプト記33章

3 あなたがたは乳と蜜の流れる地にのぼりなさい。しかし、あなたがたは、かたくなな民であるから、わたしが道であなたがたを滅ぼすことのないように、あなたがたのうちにあって一緒にはのぼらないであろう」。



この言葉に沿った形で、イスラエルの民はその後、多くの戦いを経ている。


同伴していたのは「平和の神」だろうか?



「飾り物」に関する記述も奇妙だった。


もう一度その部分。



出エジプト記 33 章

1 さて、主はモーセに言われた、「あなたと、あなたがエジプトの国から導きのぼった民とは、ここを立ってわたしがアブラハム、イサク、ヤコブに誓って、『これをあなたの子孫に与える』と言った地にのぼりなさい。

2 わたしはひとりの使をつかわしてあなたに先立たせ、カナンびと、アモリびと、ヘテびと、ペリジびと、ヒビびと、エブスびとを追い払うであろう。

3 あなたがたは乳と蜜の流れる地にのぼりなさい。しかし、あなたがたは、かたくなな民であるから、わたしが道であなたがたを滅ぼすことのないように、あなたがたのうちにあって一緒にはのぼらないであろう」。

4 民はこの悪い知らせを聞いて憂い、ひとりもその飾りを身に着ける者はなかった。

5 主はモーセに言われた、「イスラエルの人々に言いなさい、『あなたがたは、かたくなな民である。もしわたしが一刻でも、あなたがたのうちにあって、一緒にのぼって行くならば、あなたがたを滅ぼすであろう。ゆえに、今、あなたがたの飾りを身から取り去りなさい。そうすればわたしはあなたがたになすべきことを知るであろう』」。

6 それで、イスラエルの人々はホレブ山以来その飾りを取り除いていた。



深意がある。

私はこう考える。

(私見)


悲しみに遭遇したら、飾り物(カザール)を外せ・・・


カザールが纏い付くと、悲しむ事態になるから・・・と。



「平和の君の深意」を理解し、

悲しみの無い世界を目指そう。


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