第280話 「ヨブ記」が教える人類の境遇

「ヨブ記の意味が知りたい」

  「質問どうぞ」

「あのテーマは?」

  「義人の受難だね」

「それが終わってない」

  「確かに今も続いてる」

「あまりに鬼が自由だし」

  「そうね」


・・・

「義人は保護される」と当たり前のように考えていたが、実はそうじゃない。


創造主に忠実で、祝福を受けていたヨブに向けて、サタンは対決姿勢を見せ付けた。


こう主張した。


→ 試せ、疑え


「ヨブは祝福と保護を交換条件に神への忠実を保っているのだ」・・・


「それを取り去れば、きっとあなたを呪うでしょう」・・・と。


サタンの打ち出したこの論理は、ヨブ個人に関しては的外れだった。


・・・

しかしヨブではない義人に向けては今も生きている。


※ 「神からのカバー」が外されたままである。

(ヨブ記での「皮」)


皮→ cover→ 庇(かば)


義人と呼ばれる人を鬼が自由に攻撃できるのは、神による「皮」(庇)が外されているからだ。


つまり、サタンの主張である「皮を剥げ」は確立してしまっており、今も生きている。


(義人の場合)

「皮(庇護)が交換条件だ」

「それを無くせ」


こういうのが屁理屈(hell理屈?)に思えたりする。


※ 竜が捏ねる地獄の巻き上げ理論。


ところがサタンは、自分の配下を自由に保護し贅沢三昧させている。


「悪魔崇拝者」がなぜ、これほど繁栄して来たか、理解出来るだろう。


真の神への崇拝には疑いを挟み・・・

悪魔崇拝者へは挟まない。


これが、ヨブ記以降に確率された神界の裏事情となっている。


しかしそれも、遂に終わりの日を迎えた。


明るい日々がやって来る。


それにしても、

ヨブ記が教える人類の境遇は、実に理不尽なものだった。


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