第275話 「鏃」となる「神の名」

「とっさに祈る時あるでしょ」

  「うん」

「すると、神の名が抜けて」

  「あれ?」

「最後に付け足す形」

  「ぜひ頭に」

「なんで?」

  「神の名は鏃(やじり)だから」

「へー」


・・・

夜中に突如、犬が鳴き始める。


「鬼が来た!」


慌てて対処するから、神の名が祈りの最後に来る。


それでも、「誰の権威によるか」という立場を告げているから形式は整っていると考えていた。


しかし・・・


その日、鬼はしつこく犬のメンタルを操縦し、犬はいつまでも吠え続けた。


そこでまず、「伊の神」と「白石宇井」の名を発し、鬼に「操縦をやめろ」と命じた。


すると


→ 一発!


犬は鳴きやんで静かになった。


「そうか、神の名は鏃だ」


つまり


→ 最前部に必要


付け足しは「祈りが聞かれない要素]として、覚えておこう。



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