第261話 立場が解らないと理解できない
「立場の話を掘り下げよう」
「よし」
「指導者って立場があるね」
「うん」
「あれ、自分で選べる?」
「普通は受動的」
「任命とか」
「そう」
「立場から外す場合は?」
「水かな」
・・・
「水」の話は後で考えよう。
日本語の「立場」は、
英語の「ポジション」や
「シチュエーション」だ。
しかし、この表現では以下の聖句が理解できない。
■モーセの立場は「岩の上」
出エジプト記33章
33:18モーセは言った、「どうぞ、あなたの栄光をわたしにお示しください」。
33:19主は言われた、「わたしはわたしのもろもろの善をあなたの前に通らせ、主の名をあなたの前にのべるであろう。わたしは恵もうとする者を恵み、あわれもうとする者をあわれむ」。
33:20また言われた、「しかし、あなたはわたしの顔を見ることはできない。わたしを見て、なお生きている人はないからである」。
33:21そして主は言われた、「見よ、わたしのかたわらに一つの所がある。あなたは岩の上に立ちなさい。
この神はモーセの立場を「岩の上」に定めた。
→ 任命
日本人が「岩の上に立つ」と言えば、それは創造主(岩の上)を神とし、その神に従って歩む決意を表した事になる。
聖書がまるで日本人(日本語を使う民)のために書かれていると強調する理由は、ここにある。
他の言語だと、33章の神がモーセを「岩の上に立たせた」理由が解らない。
また、黙示録にある12章15節の記述も解釈が難しい。
黙示録12章(竜の怒りと行動)
12:13竜は、自分が地上へ投げ落とされたと分かると、男の子を産んだ女の後を追った。
12:14しかし、女には大きな鷲の翼が二つ与えられた。荒れ野にある自分の場所へ飛んで行くためである。女はここで、蛇から逃れて、一年、その後二年、またその後半年の間、養われることになっていた。
12:15蛇は、口から川のように水を女の後ろに吐き出して、女を押し流そうとした。
12:16しかし、大地は女を助け、口を開けて、竜が口から吐き出した川を飲み干した。
12:17竜は女に対して激しく怒り、その子孫の残りの者たち、すなわち、神の掟を守り、イエスの証しを守りとおしている者たちと戦おうとして出て行った。
12:18そして、竜は海辺の砂の上に立った。
日本語の中に、「水」については以下の表現がある。
【水に流す】
全てなかった事にする。
【水にする】
効果を失わせる。
空しくする。
蛇は、相撲の「水入り」のように「戦いを阻止する」とか、「女をその立場から押し流す」(外す)・・・などの目的があったわけだ。
日本語の「水」なら、こうしたヒントを与えてくれるのだが、諸国語ではそれが無い。
【水に流す】
Please let bygones be bygones.
Please forgive and forget.
「今までの事は水に流してくれ」
また、「竜」がなぜ「砂の上」に立ったかを考える場合も、日本語でなければ掘り下げは不能だ。
この部分。
12:18そして、竜は海辺の砂の上に立った。
これは一つ前の17節が教えるように、竜が「女」(岩の上の選民)と戦う手段なのである。
12:17竜は女に対して激しく怒り、その子孫の残りの者たち、すなわち、神の掟を守り、イエスの証しを守りとおしている者たちと戦おうとして出て行った。
だから、そのための「立場」を手に入れた。
「海辺の砂」と表現されている民こそ、竜が使うための武器となる国民。
竜は、その「守護神」として応援する立場にある。
だから選民に一言。
→ 亜種家には用心せよ
(背後の竜が仕掛けて来る)
これは、「立場が解からないと理解出来ない」話になっている。
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