第260話 蛇の口から飲む

「奇妙な事に気付いたよ」

  「なになに?」

「水を飲む設備について」

  「水道ね」

「ひねると出るのは?」

  「蛇口か?」

「なんで蛇の口なのか?」

  「ん?」


・・・

ヨハネの黙示録に、書かれている。




黙示録12章

15蛇は、口から川のように水を女の後ろに吐き出して、女を押し流そうとした。

16しかし、大地は女を助け、口を開けて、竜が口から吐き出した川を飲み干した。




今までは、「水」を「情報」という意味で考えた。


しかしここに来て、実際の水についても理解が進んだ。



東洋では、「龍と蛇」が「水の守り神」とされている。


中国では、「蛇口」を

「竜頭(ロントウ)」と呼んでいるが、それは「頭」であって「口」ではない。



※ 中国の観光地には「巨大金龍」のモニュメントがあり、その頭から滝の水を出す風景がある。


しかし、「地が飲む」という記述は「民衆が飲む話」を指しているので、中国事情に当て嵌まらない。



つまり、「蛇が口から吐く水」を「一般が飲んでいる国家」は、世界で日本だけなのである。


※ 16節に「竜が口から出した水」と書かれているが、この風景も神社にある。



このような形でヒントが与えられている理由は、黙示録12章の記述が日本の民に向けられているからに他ならない。


そこには「身構えよ」という注意喚起もある。




黙示録 12章 (太陽を纏う女)

1また、天に大きなしるしが現れた。一人の女が身に太陽をまとい、月を足の下にし、頭には十二の星の冠をかぶっていた。

2女は身ごもっていたが、子を産む痛みと苦しみのため叫んでいた。




「子を産む」とは、イエスの母マリアを重ねた表現だと思われるが、「月を足の下」という記述から、これがイエスの弟子を基礎とする国であるとも読める。


日本で「地蔵盆」が密やかな祭り事であるのは、それが「ジーゾス(jesus)・ボーン(born)」の記念であり、赤い竜が狙っているから・・・と受け取れる。




3また、もう一つのしるしが天に現れた。見よ、火のように赤い大きな竜である。これには七つの頭と十本の角があって、その頭に七つの冠をかぶっていた。

4竜の尾は、天の星の三分の一を掃き寄せて、地上に投げつけた。そして、竜は子を産もうとしている女の前に立ちはだかり、産んだら、その子を食べてしまおうとしていた。

5女は男の子を産んだ。この子は、鉄の杖ですべての国民を治めることになっていた。子は神のもとへ、その玉座へ引き上げられた。

6女は荒れ野へ逃げ込んだ。そこには、この女が千二百六十日の間養われるように、神の用意された場所があった。

7さて、天で戦いが起こった。ミカエルとその使いたちが、竜に戦いを挑んだのである。竜とその使いたちも応戦したが、

8勝てなかった。そして、もはや天には彼らの居場所がなくなった。

9この巨大な竜、年を経た蛇、悪魔とかサタンとか呼ばれるもの、全人類を惑わす者は、投げ落とされた。地上に投げ落とされたのである。その使いたちも、もろともに投げ落とされた。

10わたしは、天で大きな声が次のように言うのを、聞いた。

「今や、我々の神の救いと力と支配が現れた。

神のメシアの権威が現れた。

我々の兄弟たちを告発する者、

昼も夜も我々の神の御前で彼らを告発する者が、

投げ落とされたからである。




メシアの生誕を祝う祭りに「クリスマス」がある。


しかし、メシアは人生を全うするのではなく半ばでそれを終えるのだ。


これに合致する雰囲気を「産みの苦しみ」と表現する方が正しい態度だろう。


派手な音楽と騒ぎでで彩られる西洋的クリスマスは、女の苦痛を無視した祭りである事は確かであり、日本の地蔵盆が持つ静かな情景こそ理解者の寄り添いと呼ぶに相応しい。


もう一つの謎がある。




 ■地蔵はなぜ集団なのか?


「イエスが誕生した」と鬼が知った結果、鬼はヘロデ王に念を流し込み同年代の幼児(男子)を悉く殺害させた。


大量の地蔵は、この国家的「女の苦痛」に対する供養でもある。


母たちの悲痛が石に刻まれ、日本はこれほど多くの地蔵を抱えているのだ。


「我々は君たちを忘れないぞ」




(鬼の勢力に向かう鏡の反射)

11兄弟たちは、小羊の血と

自分たちの証しの言葉とで、

彼に打ち勝った。

彼らは、死に至るまで命を惜しまなかった。

12このゆえに、もろもろの天と、

その中に住む者たちよ、喜べ。

地と海とは不幸である。

悪魔は怒りに燃えて、

お前たちのところへ降って行った。

残された時が少ないのを知ったからである。」




「鏡の神」であるイエスに向けた行いは、そっくりそのまま反射する。


竜はこれを理解しない。




13竜は、自分が地上へ投げ落とされたと分かると、男の子を産んだ女の後を追った。

14しかし、女には大きな鷲の翼が二つ与えられた。荒れ野にある自分の場所へ飛んで行くためである。女はここで、蛇から逃れて、一年、その後二年、またその後半年の間、養われることになっていた。

15蛇は、口から川のように水を女の後ろに吐き出して、女を押し流そうとした。

16しかし、大地は女を助け、口を開けて、竜が口から吐き出した川を飲み干した。

17竜は女に対して激しく怒り、その子孫の残りの者たち、すなわち、神の掟を守り、イエスの証しを守りとおしている者たちと戦おうとして出て行った。

18そして、竜は海辺の砂の上に立った。




「海辺の砂」とは、「土の民」の対局にある民族・・・「亜種家」を意味していた。


竜は、「土」に対抗する勢力を「海辺」に探し出し、それを足場としたのだ。

(「海」は諸国民)




6節が教えているのは、神の提供する場所が「日本列島」であり、


そこで「女」が1260年を過ごすという歴史であるに違いない。

(もう一度、その部分)




6女は荒れ野へ逃げ込んだ。そこには、この女が千二百六十日の間養われるように、神の用意された場所があった。




日本は「二本立て国家」であるので、女も二人・・・


1.出雲の女

2.大和の女


それぞれが1,260年の養いを受け、合計で天皇制2,520年を数えると思われる。


巷の資料では天皇制の歴史は2600年以上と書かれているが、「保護された」という意味では遡って2520年という示唆だ。


ちなみに、中国史の王朝は連続しておらず、黙示録の「女」とは重ならない。



聖書の黙示録に重なる国家・・・


そして毎日、蛇の口から飲んでいる民衆よ、眼を覚まそう。


もう、終わりの日なのだから。


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