第215話 ぶっちゃけ話

「ぶっちゃけ話、聞いた?」

  「うん、裏では賑やか」

「なかなか表に出ないね」

  「無理もない」

「なんで?」

  「自分の破滅情報だし」

「あー」


・・・

「今までは嘘でした」と、

口が裂けても言えないだろう。


不誠実に民衆を騙して利用したのだから。


とにかく今は、反発が恐ろしい。


「何とか誤魔化せないか?」


頭の中は、そればかり。

しかし、これが終わりの日。


鬼が広げて来た「トウゴマ組織」が瞬時に消え去る。


そして鬼は、配下を守ろうとしない。


「ぶっちゃける」場面は、益々増えて行く。




【ぶっちゃける】

(ぶち開けるの転)

1.器の中身を全部捨てる。

2.隠すこと無く語る。



英語から読むと・・・




【butcher】ブッチャー

1.肉屋の主人。

2.食肉業。

3.殺戮者、殺し屋。

 兵士を使い捨てる将軍。

4.台無しにする人。

5.虐殺。



体裁を構わず、吐露する人はその組織を「台無しにする」だろう。


過去にもし、そんな事をすれば、たちまち「処分」されていた。


時代の変化を感じる。


今は、「ぶっちゃけ人」の誠実な態度が天に受け入れてもらえるし、個人への保護も桁違いに強まっている。




  ■何を慌てているんです?


「放送事故」と呼ばれる場面も、時々見掛けるようになった。


そしてその慌てぶりが、更なる目覚めを招いている。


ヨナ書の中で、ヨナの日陰が消え去った場面を思い出す。




ヨナ書

4章

7 ところが神は翌日の夜明けに虫を備えて、そのとうごまをかませられたので、それは枯れた。


8 やがて太陽が出たとき、神が暑い東風を備え、また太陽がヨナの頭を照したので、ヨナは弱りはて、死ぬことを願って言った、「生きるよりも死ぬ方がわたしにはましだ」。




ここまで大きな反応。


死にそうなヨナと、ぶっちゃけの意味「殺戮」が妙に整合する。


やがてこの先、「ぶっちゃけ話」はどんどん表に出るだろう。


その都度ヨナは、死にそうになる。


あまり笑うと「ぶちゃむくれ」になりそうだ。


※ 注釈:「むくれ」は怖い顔(不機嫌な形相)でした。



では、このへんで・・・


「ぶっちゃけ話」の話を終わります。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る