第209話 「土の団子」

「この漢字が気になってね」

  「どれ?」

「ほら」


→ 塊


  「かたまり?」

「土と鬼でしょ!」

  「あー、確かに」

「意味が込めてあるかも」

  「たぶんね」


・・・

調べてみよう。




 ■アダムは「土」だった


アダムという名の意味は、


→ 土(の人)


楽園で、禁忌を犯したアダムは

神に宣告された。


「あなたは土だから土に帰る」


原因は「蛇」だった。




創世記3章

1 さて主なる神が造られた野の生き物のうちで、へびが最も狡猾であった。へびは女に言った、「園にあるどの木からも取って食べるなと、ほんとうに神が言われたのですか」。


2 女はへびに言った、「わたしたちは園の木の実を食べることは許されていますが、


3 ただ園の中央にある木の実については、これを取って食べるな、これに触れるな、死んではいけないからと、神は言われました」。


4 へびは女に言った、「あなたがたは決して死ぬことはないでしょう。


5 それを食べると、あなたがたの目が開け、神のように善悪を知る者となることを、神は知っておられるのです」。




 ■人は蛇に丸め込まれた


創世記2章には、神による禁忌の言葉がある。



6 主なる神はその人に命じて言われた、「あなたは園のどの木からでも心のままに取って食べてよろしい。


17 しかし善悪を知る木からは取って食べてはならない。それを取って食べると、きっと死ぬであろう」。




「きっと死ぬ」という言葉は、長期展望を指している。


しかし蛇は、

狡猾な嘘をついた。


「即座の死は無い」

・・・


寿命による死を隠したのだ。


実に蛇悪。

疑いを知らない女は騙された。




6 女がその木を見ると、それは食べるに良く、目には美しく、賢くなるには好ましいと思われたから、その実を取って食べ、また共にいた夫にも与えたので、彼も食べた。




「善悪の知識」が意味するのは、


→ 法体系


(法則なども含んでいる)


ここで、聖書が「選民」を「女」と呼んでいる事を思い出そう。


それを加味すると・・・


→ 選民は「法体系」に騙される



複雑怪奇な法体系(律法・付随規則)を選民に与えたのは誰か?


もう明らかだろう。


※ 御子は良心で人を治めるが、「蛇の勢力」は明文化された法体系で選民を纏める。

(シンボルは「無花果」)




 (性に目覚めた二人)

7 すると、ふたりの目が開け、自分たちの裸であることがわかったので、いちじくの葉をつづり合わせて、腰に巻いた。




「無花果」と書かれる理由は、その植物が「実の内部」に花を隠すからだ。




(ウェブ資料)

6月、花嚢の中で無数の白い小花が咲く。

受粉は、イチジクコバチが担うが、時に「蟻」が出入りしているのを見かける。

(日本のイチジクは、雌花のみに品種改良されたもの・・・)




「花」は「植物の性」。

それで、「無花果」には「性を包み隠す」という意味がある。




二人は、先行きを神に告げられた。




8 彼らは、日の涼しい風の吹くころ、園の中に主なる神の歩まれる音を聞いた。そこで、人とその妻とは主なる神の顔を避けて、園の木の間に身を隠した。


9 主なる神は人に呼びかけて言われた、「あなたはどこにいるのか」。


10 彼は答えた、「園の中であなたの歩まれる音を聞き、わたしは裸だったので、恐れて身を隠したのです」。


11 神は言われた、「あなたが裸であるのを、だれが知らせたのか。食べるなと、命じておいた木から、あなたは取って食べたのか」。



※ この記述から理解出来る。

神は禁断の実を食べると、どんな症状が出るかを知っていた。

(性的な羞恥心が発生する)


だから、ショックと共に大声で叫んでしまったのだ。

つまり、


「禁断の木は無花果だった」



 (神の剣幕に驚く二人)

12 人は答えた、「わたしと一緒にしてくださったあの女が、木から取ってくれたので、わたしは食べたのです」。


13 そこで主なる神は女に言われた、「あなたは、なんということをしたのです」。女は答えた、「へびがわたしをだましたのです。それでわたしは食べました」。


14 主なる神はへびに言われた、「おまえは、この事を、したので、すべての家畜、野のすべての獣のうち、最ものろわれる。おまえは腹で、這いあるき、一生、ちりを食べるであろう。


15 わたしは恨みをおく、おまえと女とのあいだに、おまえのすえと女のすえとの間に。彼はおまえのかしらを砕き、おまえは彼のかかとを砕くであろう」。


16 つぎに女に言われた、「わたしはあなたの産みの苦しみを大いに増す。あなたは苦しんで子を産む。それでもなお、あなたは夫を慕い、彼はあなたを治めるであろう」。


17 更に人に言われた、「あなたが妻の言葉を聞いて、食べるなと、わたしが命じた木から取って食べたので、地はあなたのためにのろわれ、あなたは一生、苦しんで地から食物を取る。


18 地はあなたのために、いばらとあざみとを生じ、あなたは野の草を食べるであろう。


19 あなたは顔に汗してパンを食べ、ついに土に帰る、あなたは土から取られたのだから。あなたは、ちりだから、ちりに帰る」。




「ちり」(塵)と書かれている部分はアダムの名前「土」(アダーマ)に相当している。


※ ヘブライ語で「アダーマ」(土)は、日本語の「頭」にも関係するようだ。


そして選民(土の民)は、一つの問題を抱える事になる。




 ■「土」に「鬼」が関与する


ここで、漢字からのヒントを考えよう。



【塊】かたまり

(固まり)

1.かたまったもの。

2.群れ、一団。

3.極端な信仰など。



民衆(土)が「塊」になっている場合、そこに「鬼」が群がっている・・・


→ 「丸め込まれているぞ」


先人は、漢字を通してそれを教えている。


※ 極端な信仰(カルト)などは、正に鬼が関与。


創世記3章14節に予告されていた。




14 主なる神はへびに言われた、「おまえは、この事を、したので、すべての家畜、野のすべての獣のうち、最ものろわれる。おまえは腹で、這いあるき、一生、ちりを食べるであろう。



「塵(ちり)を食べる蛇」は、「選民を食い物にする鬼」に該当する・・・


そんな状態に陥った「土の民」は、決まって「塊」になっている。


鬼は身近な存在だ。


我々は、「土の団子」に注意すべき立場なのである。



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