第173話 「ユダヤ人の起源」より

「分厚い本読んでるね」

  「ユダヤ人の起源!」

「へー、誰が書いたの?」

  「シュロモーサンド」

「どんな人?」

  「えー、オーストリアの」

・・・


彼は、

1948年(昭和23年)に、

オーストリアのリンツで生まれ、両親と共にイスラエルに移住する。


テルアビブ大学に在籍。

歴史教育を学ぶ。


その後、パリの社会学研究所で、ジョルジュ・ソレルの思想に関する博士論文を仕上げて出版する。

(「政治過程の幻想」)


1984年以降は、テルアビブ大学で現代ヨーロッパ史を教えた。


2008年、パリのフェイヤール社から刊行された本は、イスラエルでベストセラーとなる。


→「ユダヤ人はどのようにしてつくりだされたか・聖書からシオニズムまで」


邦題は

「ユダヤ人の起源・歴史はどのように創作されたのか」

である。


(日本語版への序文より)

2008年初めに出版された時、本書は「異様な」と評してもいい受け止め方をされた。

電波メディアから強い関心を持って迎えられることになった。活字メディアの方も、広汎に、むしろ積極的に反応してくれた。


これに対し、周囲の歴史学者の世界は、本書に向かってアカデミックな突撃のときの声をあげた。そしてじきに、ことさら激越なシオニストのブログ上で、私は民族の敵として指弾された。


以上のような振幅の大きい評価を前に、読者の選択肢は私を甘やかすことだった。


なんと19週にわたって、本書はベストセラーの「ヒットパレード」に数えられたのである。




 ■腫物に触った?


不思議だが、この本に接して研究を始めると、


→ 庭の犬が鳴き始めた


非常にやかましく、しつこく・・・


「鬼が来たな!」


鬼にとって「都合の悪い本」なのだろう。



急いで結論を書こう。

本が教える内容は、


→ 「改宗ユダヤ人」


それはスペインからヨーロッパでブームのように広がっていた。


彼らは、「ユダヤ人」という名を身に纏った。


王たちは、簡単に、また積極的に改宗した。


331ページに、こんな疑問が書かれている。


「なぜハザール王国は、聖なる言語、あるいは上層文化のコミュニケーション方法として、ギリシャ語やアラビア語を採用しなかったのだろうか。

近隣の民が一斉にイスラムとキリスト教に改宗して行ったのに、なぜハザール人はユダヤ教徒になったのだろうか。

更にこの類例のない集団改宗が始まったのはいつのことだったのだろうか?


(ハザール=カザール)


334ページ以降に、こうある。


ハザリアは、いくつかの段階を経てユダヤ教へと進んで行ったのだが、その最初の段階は八世紀の事だったろうと思われる。


・・・ブラン王は、モーセの宗教の論理性に納得してユダヤ教に改宗するわけだが、このユダヤ教が「法律の力を持つ規則」となり、シナゴーグやラビ養成学校が建設され、さらにミシュナやタルムードが取り入れられた。それは、ブランの息子ではなく、孫、あるいは曾孫に当たるオバディア王の治世になってからの事だった。


オバディア王が、臣下の真実の信仰を確固としたものにしようと、遠方からユダヤ人の賢人を呼び寄せた事も分かっている。


(犬の鳴き声がやかましい)


ヤクト・アル=ハマウィは言う。


「ハザール人とその王は全てユダヤ教徒だった」

・・・


アル=マスーディもこれを支持して述べている。


「ユダヤ教徒について言えば、王も、その宮廷も、彼らの民であるハザール人も、ユダヤ教徒である。」


・・・

こうして、鬼の勢力が犬の声で妨害する中、


「腫物に触る記事」を読み返して思った。


「いつまで隠せるだろう?」




 ■ロシアの立ち位置


ユダヤ人主導の革命で、苦難の生活を味わったのがロシア。


そのせいか、ロシアとカザールの関係は常に不安定。



安定していたのは、


→ 共産主義ソ連時代


ユダヤには好意的だった。


なぜなら、この時期のソ連首脳は、ほぼユダヤ人が占めていたからだ。


そして今、プーチンはウクライナを攻めている。


ロシアから「ユダヤ脳」が抜けている証拠だろう。


(金融の)

「奴隷にされてたまるか」

・・・


プーチンは、かなりカザールに詳しいのだろう。


「奴隷」といえば、

ユダヤ人の聖典タルムードに、こう書かれている。


「ユダヤ人以外は家畜」である。


そのせいか、奴隷売買や奴隷貿易の業者にユダヤ人が多かった。


カザール帝国がロシアを打ち負かした時代、ロシア人奴隷が堂々と売られていたという。



ユダヤ脳が抜けたロシアは、積年の恨みをカザールに返そうとしているのかも知れない。

 


少なくとも、キリスト教徒なら、次の聖句を無視できないはずだ。



黙示録

3:7

ヒラデルヒヤにある教会の御使に、こう書きおくりなさい。『聖なる者、まことなる者、ダビデのかぎを持つ者、開けばだれにも閉じられることがなく、閉じればだれにも開かれることのない者が、次のように言われる。


3:8

わたしは、あなたのわざを知っている。見よ、わたしは、あなたの前に、だれも閉じることのできない門を開いておいた。なぜなら、あなたには少ししか力がなかったにもかかわらず、わたしの言葉を守り、わたしの名を否まなかったからである。

3:9

見よ、サタンの会堂に属する者、すなわち、ユダヤ人と自称してはいるが、その実ユダヤ人でなくて、偽る者たちに、こうしよう。見よ、彼らがあなたの足もとにきて平伏するようにし、そして、わたしがあなたを愛していることを、彼らに知らせよう。

3:10

忍耐についてのわたしの言葉をあなたが守ったから、わたしも、地上に住む者たちをためすために、全世界に臨もうとしている試錬の時に、あなたを防ぎ守ろう。

3:11

わたしは、すぐに来る。あなたの冠がだれにも奪われないように、自分の持っているものを堅く守っていなさい。

3:12

勝利を得る者を、わたしの神の聖所における柱にしよう。彼は決して二度と外へ出ることはない。そして彼の上に、わたしの神の御名と、わたしの神の都、すなわち、天とわたしの神のみもとから下ってくる新しいエルサレムの名と、わたしの新しい名とを、書きつけよう。

3:13

耳のある者は、御霊が諸教会に言うことを聞くがよい』。




神が関与する。


だからこそ、

「ユダヤ人の起源」は、これから世界のテーマとなって行くはずである。



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