第9話 正論、神の民

全世界から、探してみよう。


→ モーセの民を


正攻法で簡単に見つかる。


指導者モーセは、神に呼ばれて「山」に登った。

そこで神との契約を結んでいる。


それでモーセの民は、「山にこだわる民」であるはずだ。

また、山を神聖視する民であり、間違っても登山によって「山を征服した」と自慢はしない。


山の神聖さを意識する民なら、樹木を切り過ぎて禿げ山にすることはないし、穢れを嫌って神職だけを入山させる文化を持つだろう。


→ 山伏


モーセの民なら、選ばれた山に対し、女性を入山禁止とするだろう。


神から、一般人を入れるなと強く言い渡されていたモーセだから、月のもので穢れる女性を山に入れることはしないはずであるからだ。


日本には、その傾向が強い。

日本語の「門」には「山」の意味が含まれており、宗教では「総本山」という表現も使われる。


神職(山伏)が山に暮らしている民だから、彼らはモーセと密接な関係を持った経験があるはずだ。


古代イスラエルがそうした信仰を守っていた時代、ユダの都にメシアが現れた。


シンボルは「太陽」。


メシアに接したユダ族であれば、国旗には太陽をあしらっているだろう。


また、彼らの神殿には「太陽神」を安置しているはずである。


このように・・・

何もかもが日本に当て嵌まっているのに、なぜか日本は正体を隠してきた。


あまりにも多くの符丁が使われ、信仰の実態を隠そうとするこうした文化も珍しい。


なぜこの民は、世界に顔を隠すのか?


→ 恐れによる


メシアの処刑後、恐怖の中に叩き込まれた追随者たち。

彼らは密かに都を脱出する。




  ■イクトゥースの定着


弟子たちは目的地を日本と定め、追っ手を避けるため、日常会話のなかでさえ素性を読まれない努力をしていたと思われる。


例えば「イクトゥース」。

「魚」という意味だが、それはイエスを指していた。


「あれから幾年(いくとし)か?」


地方訛りで話すと、


幾年→ イクトゥース


符丁の意味は・・・


「イエスが処刑され、都を出てから幾年かな?」


ここに、「魚」という意味が隠されている。

イエスは子羊のはずなのに、なぜ「魚」としたのだろう。


実は、復活したイエス(別人)を含めて表現されていた。


イエスの墓の前に出現した奇妙な人物を、弟子たちは当初「園の管理者」だと思っていた。

顔がまるで違っていたからだ。


ところがこの人は、思わせ振りな話し方を続け、遂に弟子たち自ら「彼は復活したイエスだ」と思わしめた。


疑う弟子も多かったが、中心勢力が信じる方向へと誘導する事に成功している。


彼は、イエスに化けた「二枚目」であり、自分からは決して名乗らずにイエスに成り済ました。


その正体は?


→ 「地上の霊者」である。


人類に文明を与えた「堕天使」(地上の霊者)を、歴史では「ノンモ」と呼び、シンボルは「魚」であった。


魚は「陸の者」ではない。


選民を「陸の者」と表現するが、緒国民は「海の者」である。

「世の神の領域」が海であるからだ。


従って「魚」は、「イエスの敵側」に位置している。


イエスは当初から、漁師を弟子とした。

また福音書の食事風景は、肉食ではなく魚食に統一されている。


ヨナ書を思い出そう。


海に落とされたヨナ(イエス)を、大魚が呑んでしまう。

これはメシアが「魚」に乗っ取られるという意味になる。


その後、大魚はヨナを「陸」に吐き出すが、それは別人である。

彼こそが、現代キリスト教の主(二枚目)なのである。


イクトゥースには、これほど深い意味があったのだ。




  ■恐れに負けた弟子たち


先人が持っていた恐れは、符丁文化として常態化してしまう。

そのため日本は、謎だらけの国となる。


当のイエスは、「出るところに出なさい」と教えているではないか。


→ あなた方の光を輝かせなさい


こうすれば、世の神からの密かな攻撃を受けることも無くなり、搾取も消えるのに。


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