第38話 映画デート
二人は、回転寿司チェーン店を出ると、映画館へと向かってた。
「おお、映画館久しぶりだな」
映画館に入ると、映画館特有のにおいがする
「さて、発券してくるわ」
「お願いします」
春輝は、発券機に向かう。
そのまま、操作し、自分と紗良の分のチケットを発券した。
「発券してきたぞー」
二枚の券を手に持ち、紗良の元に戻った。
「ありがとうございます。では、何か飲み物と食べ物を買いに行きましょう」
「そうだな。なにかあった方がいいな」
「映画代は出してくれたので、飲み物とかは私が買います!」
紗良がキラキラした目で、訴えてきた。
「おう、じゃあ、お言葉に甘えようかな」
「はい! 兄さんは何がいいですか?」
「俺は、アイスコーヒーにしようかな」
「分かりました! ポップコーンは大きいの買って、二人でシェアでいいですか?」
「おう、いいぞ」
そう言うと、紗良はポップコーンとアイスコーヒー、メロンソーダを注文していた。
「持つぞ」
「ありがとうございます」
紗良が買った、ポップコーンを受け取った。
「あ、もう、入場できるみたいだな」
「ですね」
映画館の店員さんが、入場の案内をしていた。
「行きましょう」
「はいよ」
春輝たちも、入場の流れに沿って、中に入った。
「お、ここだな」
二人は、チケットに書いてある番号の席に隣同士で座った。
「楽しみですね!」
「おう、」
紗良は、ワクワクしている様子で隣に座っている。
「お、始まるみたいだ」
映画の最初に注意事項が流れ、映画の本編が始まる。
「うぅぅぅ」
映画も終盤に差し掛かり、クライマックスを迎える。
確かに、感動のラストになるだろう。
「面白いな……」
春輝は心の中で呟いた。
飲んでいるコーヒーが完全に軽くなった時、映画のエンドロールが流れる。
「面白かったですね、兄さん」
「おう、面白かったな。ほら、これ」
春輝は、ポケットからハンカチを取り出して渡した。
「あ、ありがとうございます」
「涙拭いとけよ」
「は、はい」
紗良は、ハンカチを受け取ると、目に浮かんだ涙をふき取る。
「さて、カフェにでも行って、語りますか?」
「それ、いいですね」
春輝たちは、立ち上がると、映画館の近くにあるカフェへと向かうことに決定した。
「私、ここがいいです」
紗良は、スマホの画面を向けて来た。
「いいんじゃないか。男一人じゃ、入りにくくて行かないと思うし」
春輝は、オシャレ空間というのはどうも、苦手意識がある。
まあ、男一人じゃ行きにくいところは多いのではなかろうか。
「じゃあ、行きましょう!」
「おう、行こうか」
紗良に引っ張られ、二人は映画館を出た。
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