護身術?

 ∀XLのプライベートルーム、共同スペース。

 ヒカルが一人、勉強していた。


 そこに、トモとカナデが二人の部屋から出てくる。


 トモがヒカルに話しかける。

「ヒカル、カナの練習台になってくれる?」


「なんの?」


「カナの護身術的なやつ」


「痛くない?」


「むしろ、気持ちいいよ。

 役得だと思って良いよ」


「よくわからないけど、わかった」


「ありがと、じゃ、ヒカルの部屋でしよっか。

 その方が雰囲気出るし」


 3人はヒカルの部屋に移動する。


「何するの?」


「そこに座って。

 ほら、カナ、恥ずかしがってないで教えた通りにやってみな」


「……うん、ごめんね、ヒカルくん」


「え? どうしたの?」


 カナデは、ヒカルのパンツを下ろす。


「えええ? ちょっとなに?」


 カナデはヒカルのアレに顔を近付ける。

 ヒカルのアレは急に反応する。


「本物ってこんなだったっけ?

 自分についていたなんて信じられない」


 カナデは、ドキドキしながらひとりごつ。


 カナデは頬を染めながら、手と口を使って、ヒカルを喜ばせた。



……


 

 トモが言う。

「ヒカルありがとね、カナが慣れるまでしばらく付き合ってくれる?

 カナを助けると思ってよろしくね」


「どう言うことなの?」


「最悪、手と口で満足させて本番を逃れる練習」


「それって、どう言う状況?」


「進学したら、私と一緒に仕事したいって言うから、いろいろ仕込んでるのよ。

 カナは隙が多すぎるからね」


「……わかった、僕も処理に困ってたし……って、これリアルでどうなってるの?」


「大丈夫、リアルは別だから。

 溜まってる状況に変化なし。

 男の子なんだから恥ずかしがらないで処理しなよ。

 我慢すると体に悪いんじゃない?」


「そういえば、カナちゃんはどうやって処理してたの?」


「私? 押入れの奥にもう使い道がないのがあるから一通りあげよっか?」


「……いいの?」


「うん」


「……すぐ取り行く」


「わかった待ってる」



……



 カナデの部屋。



 ヒカルが段ボールを開いて言う。

「なんか本とかDVDとかいろいろあるね……」


「……本人の前でじろじろみられると恥ずかしいのだけど」


「あ、ごめん。あはは」

 ヒカルが片付ける。


「あのさ、ヒカルくん」


「なに?」


「トモちゃんの命令でさ、リアルでも試させて欲しいのだけど……」


「本気?」


「うん、リアルでどうなるかちゃんと試しておきたいから」


「……わかった」


 カナデはヒカルを手と口で喜ばせた。



……



「すごいすっきりした。ありがとね。カナちゃん」


「うまくできなくてごめんね。

 やっぱりリアルは違うね。

 もっと練習しないとだな……」


「そんなことないよ。

 とても気持ちよかったし。

 またお願いしても良いの?」


「うん。嫌じゃなかったら」


「嫌なはずないじゃん。とても助かる」


「明日もお願いできる?」


「もちろん。

 でも、本当に僕が男子でカナちゃんが女子になっちゃったんだね。

 しかも、こんなことしてもらうとか、信じられないよ……」


「私、今更だけど、自分が女だってすごく実感してるよ。

 もう私にはないものを、ヒカルくんが持ってるんだなって。

 体格だって全然違うしね。

 声もすっかり変わっちゃった」


「部屋の様子もすっかり可愛くなっちゃったね?」


「うん。親が喜んじゃって徹底的に模様替えされた」


「また変な気分になっちゃいそうだから、僕は帰るね」


「ん。わかった、明日もよろしくね」



 夏休みが終わるまで、毎日、カナデの練習は続いた。

 その頃には二人とも、自分の性別にすっかり馴染んでいた。



 長かった夏休みは終わり、カナデは女子高へ、ヒカルは男子高へ登校することになった。


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