第6話

遠くからでは詳しくわからないけど、お客同士が揉めてるみたい


「貴女何考えてますの、例え貴女がエリー様の元妹だからと言って、今日はエリー様の為のパーティーなんですのよ、なのにエリー様のドレスとデザインを似せてくるなんて、貴女には常識はありませんの」


「あら?何がいけないの?お姉様と私は姉妹なのよ、例えお姉様が家を追い出されたとしても、姉妹であることはかわらないのをアピールしようと思って、お姉様と同じデザインにしたの、お姉様もきっと同じ気持ちなのよ」


「何を言ってますの?非常識にもほどがありますわ、貴女みたいな人が妹なんてエリー様が可愛そうですわ」


「そんな事無いです、お姉様だって私とお揃いのドレスで喜んでいるはずです。だってその為に前以て、自分の着るドレス公表してたんですもの」



「そんなわけないでしょ、今回のパーティーはエリー様が主役だから主役とドレスが被らないために親切で前以て公表してたんです、それなのに嫌がらせみたいにドレスを似せてくるなんて」



なんであの子がいるのよ


常識がないとは思ってたけど、こんな大勢がいる前で揉め事起こすなんて


あの子の相手をしないといけないと思うと頭痛がするわ


「ミア貴女何をしているの、今回は貴女は招待されてないはずだけど」


ミアは私を見つけると嬉しそうに抱きつき


「お姉様会いたかったわ、お姉様がお父様に勘当されてしまったからなかなか会えなくなって、ミア寂しかったの」


「ねぇ私の質問にちゃんと答えてくれない?私はなんで貴女がここにいるのか聞いてるのよ」



「お姉様なんで怒ってるの?ミアはただ、お姉様に会えなくて寂しがっていたら、レオン君がパーティーに一緒に行こうって誘ってくれたの、お姉様にやっと会えるって楽しみにしてたのに、そこのお姉様方がミアを苛めてくるから、ミアは悲しがったわ」


この子と話してると疲れるわ、それよりこの厄介ごとを招いたのはレオン様なのね


普通ミア達が招待されてないのを何か察して、連れてこないでしょ、

何考えてるの普通にあり得ないんだけど


レオン様も常識がなかったのね

婚約解消出来て良かったわ


向こうからレオン様のご両親が慌ててこちらに駆けてきた


「バカ息子何をしてるんです、よりにもよって今回のパーティーで、その子を連れてくるなんて、事前に連れてくるのはダメだと言っておいたでしょ」


「俺は2人がまた仲良くなれたら良いなと思い、2人は姉妹なんだから親の勝手で引き離されるのは、可愛そうだと思ったんだ」


「ミアと私が仲良かったことは一度もありません、勝手なこと言わないでください。お父様とお母様が私のために開いてくれたパーティーを、台無しにしないでください」


「お姉様酷い、何でそんな意地悪言うの?お父様とお母様の愛情を独り占めしたのは悪かったけど、ミアは体が弱かったからしょうがないの、お姉様、病弱で一人じゃあ何も出来ないミアのことどうか許して、昔みたいに仲いい家族に戻りましょう、お姉様が、お父様に謝ればきっと元通りの家族に戻れるわ」


ミアは人目を憚らずその場で泣き出した


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