第5話 登校……?

 月曜日


 ピーンポーン


 ん?なんだ?

 騒がしいベルの音で叩き起こされた。枕元の時計を見る。まだまだ大丈夫だな。もう一回寝よう。zzz……


 ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン


 うるさい!

 って、誰か来てるのか…… 嫌な予感しかしないんだよな~。

 仕方無いか。


「ふぁい?」

「あっ!鈴木君おはよう!」

「ん、おやすみ」キィー

「何言ってるの?もう朝だよ?」ガシッ


 挨拶を済ませたからそのまま扉閉めようとしたら止められた。しかもご丁寧に足まで出してやがる。


「……なんの用だ?」

「学校一の美少女様が朝御飯『要らん、帰れ』酷くない?!」

「朝御飯くらい自分で用意する、容易に、な」

「……」

「……」

「……」


 バタン


 佐藤さんが全力で引いた瞬間にドアを閉め、鍵をかける。




 ……悲しくなんてないもん なってないったらなってないもん




 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆




 よし

 忘れ物もないかな


「いってきま~す!」


 いつも挨拶は家にいる『誰か』にではなく『家』そのものにしてきた。実家は帰る場所であって、帰るばしょではなかったからかな。


 そのまま通りまででる。

 佐藤さんがいた。

 無視だ無視


 横を通り抜け……パシッ……ダメですよね、そうですよね、分かってました。


「鈴木君、一緒に学校行こっ?」

「嫌だ」


 俺は即答した。

 あぁ……我が愛しき平穏な日常よ……一体どこへ行ってしまったんだ……

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