八十 学問の神様は元怨霊!? 菅原道真

【トップYouTube並みに人気がある神様】

 福岡県にある神社、太宰府天満宮だざいふてんまんぐうは年間800万人も訪れる大きな神社です。

 800万人といえば、トップYouTuberのヒカキンさんのチャンネル登録者数に近いので、そのすごさがわかってくれると思いますw


 天満宮という名前で全国に分社があり、京都の北野天満宮も太宰府天満宮の分社になります。

 天満宮のご利益は学業成就で、多くの受験生から頼りにされている神社で、祭神は平安時代に実在した『菅原道真すがわらのみちざね』という人物です。


 さて、菅原道真は生前とても勤勉だったため、学問の神様になったというのは有名です。

 しかし、元々は非業の死をとげた後、都を恐怖のどん底に陥れた怨霊でもあります。


 では、何故怨霊と化した道真が、学問の神様になったのか? 


 そして、菅原道真がどのような人物だったのか見ていきましょう!



【天才! 菅原道真】

 菅原道真は天照大御神の子供、天穂日神あめのほひのかみの子孫だと言われています。

 なので、生まれながら神社で祭られるフラグが立っていたんですね。


 そんな道真は中流貴族出身なので、あまり良い家柄とは言えませんでした。

 しかし子供の頃から頭が良く神童と呼ばれ、18歳で文章生もんじょうしょうになれたとか……まあ、文章生と言われてもピンときませんよねw

 

 現代でいうところのマサチューセッツ工科大学に飛び級で、入学するようなものだと思ってください。


 頭だけでなく運動神経もよかったようで、弓を射るように進められた道真は……

道真「僕、勉強ばかりしているから、武芸は無理だよ……」

 そう言いつつも、矢を放つと的に見事的に命中させて、人々を驚かせたという逸話が残っています。

 

 出来杉くんもビックリですねw


 さて、道真は中流貴族ながらも、持ち前の頭の良さを活かし、勉強に勉強を重ねてどんどん出世していきました。


 そしてついには、天皇の側近である右大臣に任命されます。まさに努力の賜物といえるでしょう。

 

 しかし道真の運命の歯車が狂うのもこの後でした。道真と共に左大臣に任命された藤原時平という人物が……

時平「天皇、道真がクーデターを起こそうとしていますよ」

 嘘を吐いて、道真を陥れようとしたのです。


天皇「なに! それならば遠くに左遷しよう」

 こうして、道真は都から遠く離れた九州の太宰府へ、左遷される事がきましました。


 しかし、天皇の親である上皇は……

上皇「いやいや! 道真がそんな事をするはずがない!」

 このように上皇が道真の左遷を阻止しようとするのですが、他の武士や貴族達に邪魔されて叶いませんでした。


 道真の失脚は藤原時平の陰謀によるものだけではありません。中流貴族ながらも、異例の出世をしたので、道真に対して反感や妬みを持った者が多くいました。

 そのため、道真を陥れる時平の計画に荷担した、貴族が多くいたと言われています。


 また当時の朝廷は国家赤字に悩まされており、道真は国家財政の立て直しを任され、税制の見直しなど構造改革を進めていました。

 

 しかし、藤原氏はその成功を恐れていたのです。


 というのも、当時の政権は藤原氏が握っており、もし道真が構造改革に成功すれば、その地位は不動のものになり、藤原氏の地位が脅かされると思ったからです。


 なので藤原氏が結託して、道真を陥れたと言われています。


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