七二 猿から神へ! 異例の大出世をした豊臣秀吉~前編~
豊臣秀吉といえば、あだ名が『サル』で、「わらじを懐で温めておきました」という言葉が有名ですが、信長が本能寺で散った後、跡を継いで天下をとったのは豊臣秀吉です。
秀吉は現在、京都の豊国神社にて『
さて、秀吉は天下を平定した天下人ですが、八幡神の時にも話したように、戦国時代は「力+家柄の時代」でした。
どんなに強くて成果を上げても、家柄がよくないと出世できなかったのです。
ましてや源家の家系じゃないと、征夷大将軍になれなかったのです。
そんな時代に生まれた秀吉は農民出身でした。RPGで例えるなら『村人A』です。
しかし『力+家柄の時代』の中、村人Aというハンディキャップを乗り越えて、最終的に天下人になるという偉業を成し遂げた人物です。
秀吉がどんな人物だったのか見ていきましょう!
【中国の大返し そして天下統一へ】
秀吉は現代の愛知県名古屋市で誕生しますが、出生に関してはよくわかっていません。
同じ時代に活躍した信長、家康は家柄がいいので、記録がのこっています。
それに対して秀吉は、ただの村人Aなので記録がありません。諸説は色々ありますが、曖昧なものが多いです。
秀吉は最初、織田家の使用人として従事しいましたが、積極的に仕事をしたので、上司から気に入られ出世していきます。
そして戦国武将としての頭角を表していきました。
成果を出し、また信長のピンチを救い、織田軍の中でも一目置かれる武将となっていきました。
そして、あの本能寺の変がやってきます。
前回お話したように織田軍の武将だった明智光秀が織田信長を裏切り、襲撃するという『本能寺の変』が起きました。そして、秀吉はその時、中国地方を支配していた某探偵事務所ではなく、毛利家を攻めていました。
秀吉「くっそ、毛利の奴……やるな!」
激しい攻防を繰り広げている中、京都の方からとんでもないお知らせがやってきます。
家来「信長様が死にました」
秀吉「うっそーーーーーー!!!!」
信長の命を奪った明智光秀を倒さなければいけません。
秀吉は戦闘中だったので、光秀を倒す兵も武器も十分にありましたが、目の前の毛利をなんとかしなければいけません。
そこで秀吉が出た作戦というのは……
秀吉「いやー、ごめんね。毛利君」
なんと謝る事でした。
毛利「なになに、どうしたの急に?」
秀吉「僕が悪かったよー。攻めてごめんね。仲直りしよ(本当は信長様が死んだからなんだけどね)←本音」
毛利「まあ、わかればいいんだよ」
秀吉「じゃあね。毛利君。ばいばーい」
こんな緩い感じではありませんし、もっと細かいやり取りがあったのですが、それは置いておいて『秀吉は毛利軍と和睦して、引き返した』と覚えてくれればオッケーです。
そして、毛利の元を去った後……
秀吉「京都へ急げー! 光秀を倒すんだ」
ものすごい引き返していったのです。しかし、この時、秀吉がいたのは岡山県。京都まで約230キロもあります。
現代なら高速道路もあるし、新幹線も通っているので、岡山~京都なんてすぐに着いてしまいますが、戦国時代なのでアスファルトで舗装された道路なんてありません。
そこを大軍を引き連れて、約10日で移動し、身を隠している明智光秀を探し出して討伐しました。
切り返しの早さ、迅速な行動、大軍という多人数を抱えての素早い移動、などを考えると『本能寺の変は事前に知っていて、黒幕は秀吉なのでは?』という秀吉黒幕説が流れてもおかしくないわけです。
ちなみにこの時、織田軍の中で最も力を持っていた
武器も兵も持っていたので、条件は秀吉と同じだったのです。
しかし、信長が死んだという知らせが遅れた事、更に京都へと引き返したのですが、秀吉のように和睦交渉をしないで引き返したので……
上杉軍「おい! 勝家! ケンカの最中に逃げ出すんじゃねーよ」
勝家「う、うるさい! 用事を思い出したんだよ!」
上杉軍「そんな言い訳が通用するわけないだろ! 決着をつけるぞ!」
こんな感じで、上杉軍が追ってきたので、京都に向かのに時間がかかり、秀吉に先を越されるのです。
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