五十 ライザ○プで肉体改造した!? 毘沙門

【戦いの神としての毘沙門天】

 毘沙門天は鎧を身に付け、剣を持ち、殺る気満々でちっともめでたくない格好をしています。

 というのも別名は多聞天と言い、仏様が住むと言われる伝説の地、須弥山しゅみせんやまの北側を守っている四天王の一人だからです。


 他の四天王は東を守る持国天じこくてん、南を守る増長天ぞうじょうてん、西を守る広目天こうもくてんがいます。

 ちなみに四天王を全員倒すとベガと戦う事ができ、一定の条件を満たすと豪鬼ごうきが登場しますw


 冗談はさておき、見た目が明らかに戦士なので、多くの戦国武将が必勝祈願をしていたので、戦いの神様として信仰されていました。


 戦いの神としての起源は古く、なんと聖徳太子がいた飛鳥時代に遡ります。


 仏教が伝来し日本中に広がっていくのは、お話しましたが、スムーズに日本に広がっていったという訳ではありません。


 というのも……

「外国の文化をとりいれようじゃないか!」

「大陸ではこういう、やり方をしているですよ!」

 そう主張する仏教賛成派の蘇我氏そがしと、


「仏だと!? 日本には八百万の神々がいるじゃないか!」

「大陸など知らん! 日本には日本のやり方がる!」

 と言う仏教反対派の物部氏もののべしに別れて争っていたのです。

 

 蘇我氏と物部氏の戦いは激化していきますが、あの聖徳太子が蘇我氏につきます。そして、聖徳太子は仏の守り神である毘沙門天に必勝祈願をしたところ、物部氏を倒す事が出来たと言われています。

 このエピソードから戦い神として、後に戦国武将から信仰されるようになったのです。


 なのでご利益は必勝祈願や、武装しているので悪霊や貧乏神を倒し悪い事を寄せ付けない厄除けのご利益がありますが、他にも金運のご利益もあります。


 見た目的に必勝祈願や厄除けはわかりますが、なぜ金運が関わってくるのでしょうか?

 実は毘沙門天は元々戦いの神様ではなかったからです。

 それでは、毘沙門天の本当の姿を見ていきましょう!



【戦いとは程遠い太っちょの神様】

 大黒天や弁財天と同じく毘沙門天もインド出身でヒンドゥー教の神様です。

 毘沙門天の本当の名前はクベーラと言い、財福を司る神様でした。なので本場インドでは、豊かさと裕福さを象徴する太った姿で描かれています。

 このように戦いの神様とは、程と遠い姿をしています。とても鎧なんて着れそうありませんね。ライザ○プに通って肉体改造したのかもしれませんねw

 このように日本とインドでは、全然異なる姿をしていますが、クベーラはインド神話において世界を守る神々の一神で、北側を担当しています。

 全然別人に見えますが、このように毘沙門天とクベーラは北側の守護者として繋がっているんです。


 また地下に埋まっている金、銀、宝石を見つけ出す能力があります。なのでマイ○クラフトのプレイヤーから絶大な支持を得ているとか、得ていないとかw


 クベーラは元々は人間とも神様とも言えない中途半端な存在でしたが、千年以上修行した結果、宇宙創造の神様であるブラフマーに気入られ、神様に格上げされたというストイックな一面があります。

 やっぱり日本に来る前にライザ○プに通ったのかもしれませんw


 クベーラはブラフマーから、空飛ぶ宮殿プシュパカを授かります。しかしプシュパカは、ラーヴァナという腹違いの兄弟に奪われてしまいました。


 宮殿を奪われて悲しんでいるクベーラに同情したのは、建築の神であるヴィシュヴァカルマンでした。

 ヴィシュヴァカルマンはクベーラの為に、ヒマラヤ山に宮殿を建てて与えたと言います。

 その場所というのが金や銀やどの地下資源眠る真上でした。

 とても運に恵まれた神様といえるので、福の神としての素質はインドにいた頃から十分にあったと言えます。

 

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