四五 ムキムキマッチョの神様! 建御名方神

【美女との間に生まれたマッチョな神様】

 オオクニヌシとヌマカワ姫の間に生まれたのが、今回お話する建御名方神たけみなかたのかみです。


 タケミナカタが登場するのは、神話においてタケミカヅチがオオクニヌシの所に攻めてきた時で、タケミナカタは唯一、タケミカヅチに挑んだ神様です。

 なので体型はマッチョに違いありませんw


 

 それではタケミナカタがどんな神様なのか、お話していきます!



【怪力の神様】

 自分の代わりに抵抗してくれると期待していたコトシロヌシが、タケミカヅチにあっさり屈服してしまい、攻め寄られるオオクニヌシでした。


「さあ、もう抵抗する奴はいないのか!?」

 そう言うタケミカヅチの所に……

「ちょっと待った!!!」

 逆○裁判の台詞を言いながら、現れたのがマッチョな神様タケミナカタです。

 因みに『タケミナカタ』と『タケミカヅチ』は、名前が似ていますが全然違う神様なので、注意してください(*´∀`)


 タケミナカタは“千引岩”という、千人集まってようやく持ち上がるほどの巨大な岩を持ち、筋肉アピールをしながら現れました。

 ちなみに「100人乗っても大丈夫!」で有名なイナバ物置の10倍なので、千引岩を持つタケミナカタのすごさがわかってくれるかと思いますw


タケミナカタは千引岩を下ろすと、「この国を奪いたければ、俺を倒してからにしな!」と言って、タケミカヅチに掴みかかりました。

 

 タケミナカタSタケミカヅチの戦いが始まったのです。タケミナカタが掴んでいたタケミカヅチの腕をそのまま握り潰そうとすると、突如その腕が剣に変わったのです。

 まるでターミネーター2のような展開ですが、タケミナカタは剣に驚いて手を離してしまいます。

 そしてタケミナカタ怯んでしまいますが、その隙に今度はタケミカヅチに掴まれてしまいました。

 マッチョで体重があるタケミナカタの体を、タケミカヅチは軽々と持ち上げ投げ飛ばしてしまったのです。


「ひ、ひいいいい! お、おたすけー!」

 タケミナカタは逃げ出しましたが、タケミカヅチが追ってきます。

 神様の逃走劇はすさまじく、瞬く間に島根県から長野県まで続きました。Googleマップで調べてると、島根~長野はものすごく距離があるのでそのスケールの大きさがわかってくれると思います。


 しかし、タケミナカタは長野県にある諏訪湖という湖の畔で追い詰められました。

「ごめんなさい。2度と諏訪から出てきません! もう逆らわないので、命だけは助けてください」

 このようにタケミナカタは命乞いをしました。

 タケミナカタの訴えを聞き入れたタケミカヅチは、命まで奪う事はしませんでした。


 こうして、オオクニヌシの子供達は全員敗れてしまいました。

「わかりました。国はアマテラス様に譲ります。その代わり、もう私はおじいちゃんだし、隠居先の社を作ってください」

 オオクニヌシはタケミカヅチに言いました。

「老後の事なら仕方がない」

 という事でタケミカヅチはオオクニヌシのお願いを聞き入れて出来たのが、あの出雲大社だと言われています。

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