三七 大国主神の愉快な仲間! 少名毘古那神 前編

【オオクニヌシの相棒】 

 少名毘古那神すくなひこなのかみの名前は、第二章のカミムスヒの時にもお話したので、覚えている方もいるでしょう。

 しかしこの神様はオオクニヌシにってとって、重要な神様なので、改めてご紹介したいと思います。


 以前お話しました通り、スクナヒコナはカミムスヒの子供で、オオクニヌシと共に土地の開拓を行いました。

 特徴的なのは背丈で、人の膝までくらいの大きさしかないと言われています。

 小さい事で有名なYouTuberの虫眼鏡さんよりも、背が低いのは驚きですねw

 このように小さいので、一寸法師のモデルになったのでは? とも言われています。


 オオクニヌシとスクナヒコナとの出会いからお話していきます。

 


【海からやってきた小さな神様】

 二神の出会いはオオクニヌシが国造りに行き詰まり悩んでいた時です。

 オオクニヌシが海を眺めながら考え事をしていると、小さな船が沖からやって来るのが見えました。

 浜に下りて見てみると、とても小さな男の神様が乗っていたのです。

 

 この小さな神様の素性が気になったオオクニヌシが、色々調べてみるとカミムスヒの子供という事がわかりました。

 そしてオオクニヌシは地上から高天原に上り、カミムスヒの所へ行きます。


 カミムスヒが言うには「スクナヒコナが小さすぎて、手から落しちゃった テヘペロ」との事。

 更にカミムスヒは話を続け「二神が知り合ったのは何かの縁だから、義兄弟の契りをかわして、一緒に国造りをしなさい」と言いました。


 スクナヒコナは見た目は小さいですが、頭脳は大人なのか、薬学、農業、酒造など様々な知識を持っており、オオクニヌシの国造りを助けたと言われています。


 しかし古事記と日本書記では、オオクニヌシとスクナヒコナがどのように国造りを行ったかというのは、大幅にカットされています。

 義兄弟の契りをかわした次のシーンでは、スクナヒコナは「僕の役目はここまでだ。じゃあな!」と言って、オオクニヌシの元から去ってしまいます。


 古事記、日本書記には記載されていないものの、山陰、山陽、四国、九州など、日本の西側にはオオクニヌシとスクナヒコナの活躍が記録されています。

 

 その中でも面白いのが、大国主神がう○こを我慢し、少名毘古那神が粘土を持って歩き続けるという、我慢くらべをしたというものがあります。


 スクナヒコナとオオクニヌシの仲のよさがわかるエピソードですね。

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