三十 日本を産んだ神様! イザナギとイザナミ 後編

【イザナギとイザナミを祭る神社】

 国産み、神産みを終えたイザナギは、アマテラス達に高天原を任せて隠居します。

 古事記、日本書紀に「イザナギは淡路の多賀の地に、幽宮かくりのみやを構えて隠居した」と書かれています。

 その場所というのが、兵庫県は淡路島の多賀という場所にある、伊奘諾神宮いざなぎじんぐうだと言われています、

 この神社は現在では日本遺産にも登録されているので、とても大きな神社です。


 現在、伊奘諾神宮ではイザナギとイザナミを二神揃って祭っています。

 しかし、神社の歴史を見てみると「隠居したのはイザナギだけだよ」という記述がありました。

 元々イザナギだけを祭った神社だったのです。

 

 まあ、離婚しているので、当然といえば当然なのでしょう。けど、昭和6年に「イザナギとイザナミの二神で、国産み、神産みをしたんだから、一緒に祭ってあげようよ」という声があがりました。

 そして、2年後の昭和7年、内務大臣より「イザナミも一緒に祭っていいよ」と、許可が出て、二神祭るようになったのです。


 神話の時代に別れた二人ですが、長い時経て、一緒になる事が出来たのかもしれませね。



【もう一つの多賀の地】

 実はイザナギが隠居したと言われているのは、もう一ヶ所あります。 

 それは、滋賀県犬上郡多賀町にある多賀大社です。

 でも、記録では「淡路の多賀の地」って書いてあるから、淡路島の多賀でしょ、滋賀県は関係ないんじゃいの? と思うかもしれません。

 

 しかし、滋賀の古い名前は淡海あわみと呼ばれていて……

「イザナギが隠居したのは、兵庫の淡路島ではなく、滋賀県だったのでは?」

 という説もありますが、まあ神話の世界のお話なので、ハッキリとした事はわかりません。

 

 こちらの多賀大社でも、イザナギとイザナミを一緒に祭っていています。

 

 さてイザナギとイザナミは、何もなかった世界に万物を産み出したので、事業成功のご利益があると言われています。


 また、たくさんの子供を産んだので子宝のご利益もあります。

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