二一、日本を建国した神武天皇とは!? 中編

【日本は本当に二千年国家なのか!?】

 神社や日本神話に関係ありませんが、せっかくなので日本という国の創立についてお話します。

 神武天皇が紀元前660年に初代天皇に即位して、日本という国が産声を上げました。

 内乱や戦争によって何度も国難にみまわれながらも、日本という国は神武天皇から続く天皇家を中心に、令和3年の時点で建国2681年も続いています。


 アメリカ合衆国の建国は西暦1776年、フランスは西暦1792年、比較的長い歴史を持つスコットランドですら建国したのは西暦843年なので、紀元前に建国して以来、国がずっと続いているのはかなり長いです。

 このように日本は世界に類を見ない二千年国家なんです! 

 と思いきや紀元前660年建国というのは、あくまでも日本書記や古事記が主張するお話であって、考古学的に見ると無理があると言われています。


 というのも、紀元前660年だと、日本はまだ縄文時代だったからです。


 縄文時代といえば人々は竪穴式住居に住み、木の実を採取したり、動物を狩猟したり、いわゆる狩猟採取生活をしていました。

 このように日本人は原始的な生活をしていたんです。もしかしたら『どうぶつの森』よりもゆるい生活をしていたのかもしれませんw


 一方世界では、文明はかなり進んでいて……

 紀元前2560年にはエジプトではピラミッドが建設されていました。ちなみにピラミッドがあるカイロは、後に空条承○郎とデ○オが戦う場所でもあります。

 紀元前800年頃のイタリアでは、ポンペイという巨大都市が造られていました。後にジョ○ノとイ○ーゾォが戦う場所でもあります。


 世界を見ると大きな建築物や大都市が形成されていたので、原始的な生活を送っていた日本はかなり遅れていたといえます。

 現代人からすると、文明から離れたジャングルの奥地に住む部族みたいなものですw


 なので橿原宮で神武天皇が即位したと言うお話は、神話上での出来事じゃないの? という説が生まれても仕方がないんですね。


 じゃあ、神武天皇はいなかったの? と言われても、ハッキリと答える事は出来ません。

 理由は古代の日本に文字がなかったからです。

 つまり記録が残っていないので、存在を否定する証拠も、肯定する証拠もないからです。


 ほぼ確実に日本人が文字を使い始めたのは、5~6世紀頃だと言われています。

 なので、それ以前は日本で何が起きていたのか、というのはハッキリとわからない事の方が多いです。

 勿論、古代遺跡を調べれば、大体の事はわかりますが、文献がないので詳細まではわかりません。


 あの邪馬台国ですら、中国の歴史書『魏志倭人伝ぎしわじんでん』に書いてあったので、存在が明らかになったくらいですから。

 ちなみに魏志倭人伝は、一冊の書物ではありません。中国の歴史書『三国志』の一部です。

 現代風に言うと『週刊 三国志』という雑誌のワンコーナー「卑弥呼に突撃インタビュー! 邪馬台国とは!?」みたいなものですw


 日本の歴史というのは文字がない故に、神武天皇の存在さえもわからないくらい、ボンヤリしているんです。


 さて、次回はいよいよ、本当の日本の建国された時期について、お話していきたいと思います!

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