九、アマテラスのルームメイト!? 豊受大神

【アマテラスと共に祭られている神様!】

 アマテラスを祭る伊勢神宮はかなり大きな神社で、なんと正宮、別宮、末社など社を全部合わせると125社もあります。

 これを聞くと全部まわるのは大変そうですが、全て参拝する必要はありません。

 

 伊勢神宮は天照大御神を祭る内宮ないぐうと、今回のお話の中心となる豊受大神とようけのおおかみを祭った外宮げぐうがります。

 たくさん社がある伊勢神宮ですが、外宮と内宮のたった二社参拝するだけで十分だといわれています。

 また外宮→内宮の順に回るのが、正式な参拝となっています。両社は少し離れていますが、伊勢神宮を訪れた際は是非ちゃんとした順番で参拝してください。

 ちなみに伊勢神宮にはおみくじがありません。何故ないのかというと、伊勢神宮に来た人は全員大吉になれるからです。


 さて、アマテラスは日本の最高神なので有名ですが、豊受大神がどのような神様なのか見ていきましょう!




【天照大御神の食事係】

 イザナミは、火の神様である火之迦具土神ひのかぐづちのかみを産んだ時、下半身を火傷して死んでしまいました。

 

 さてイザナミは死ぬ間際、あまりにの苦しさにおしっこを漏らしてしまうのですが、そのおしっこから弥都波能売神みずはのめのかみという水の神様と、穀物の神様である和久産巣日神わくむすびのかみが誕生しました。

 そして、この和久産巣日神の娘が豊受大神となります。


 これ以降、豊受大神は日本神話に暫く登場しません。

 次に登場するのは代21代天皇である雄略天皇りゅうりゃくてんのうの時代まで進みます。


 雄略天皇が寝ていると、夢の中にアマテラスが現れました。

「一人でご飯を食べるのが寂しいから、京都から豊受大神を連れてきて」 

 アマテラスはそう天皇に言いました。

 早速、雄略天皇は京都で祭られていた豊受大神を、伊勢神宮の側に祭るようになり、これが伊勢神宮外宮の起源と言われています。

 この事から元々伊勢神宮の神様ではなく、豊受大神は京都に祭られていた神様という事がわかります。


 さて、豊受大神は日本神話ではあまり目立った活躍はありませんが、食事の為にアマテラスが京都から呼び寄せているので、食べ物を司る神様というのはわかります。

 しかし、そのご利益は食べ物だけじゃなく、生活を送る上で大切な衣食住を守護してくれるので、とても重要な神様といえます。

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