十四、旅路を守る神様 猿田彦神~後編~
【
サルタヒコはニニギの道案内をした事から、ご利益は旅び安全、つまり交通安全となります。
交通安全と関係がなさそうな芸能上達のご利益は、妻であり踊り子のウズメビのご利益なんですね。
サルタヒコが祭神になっている神社の多くは、ウズメビも一緒に祭られている事が多いので、歌手や俳優、YouTuberを目指している方は、是非参拝してみてください。
サルタヒコが三重県出身の神様というのは、前回のお話でわかりました。三重県出身なので、サルタヒコ信仰の中心は三重県となっています。
サルタヒコを祭神となっているので有名な所は、三重県鈴鹿市にある椿大神社と、同じく三重県は伊勢市にある猿田彦神社です。
さて、サルタヒコの交通安全に対するご利益が、どれくらい定評があるのかと言うと、猿田彦神社では「フォーミュラー・ルノー」といヨーロッパのレースを走る為に開発された、フォーミュラーカーを神社に持ち込んで、搭乗者の無事を祈願を行うくらいです。
このように交通安全に定評のあるサルタヒコですが、古くは道の神として信仰されていました。
突然ですが八尺様の都市伝説は、有名なので知っている方も多いかと思います。
何故、ここで八尺様が出てくるのかというと、このお話はただの怪談ではなく、道の神の性質を表しているからです。
このお話を知らない人の為に簡単に説明します。
ある青年が祖父母の住む村に遊びにいきました。すると、帽子を被った背の高さが二メートル以上もあり、「ぽっぽっぽ」と笑う奇妙な女と遭遇しました。
祖父母に話すと『八尺様』という怪異が現れたという事で、大騒ぎになりました。
なんやかんやあって、青年は血縁者と共に、村から車で逃げ出すと事になりますが、八尺様が追ってきました。
しかし八尺様は村の外れにあるお地蔵さんより、向こう側までは追ってくる事はなかったのです。
恐ろしい怪異である八尺様は、お地蔵さんの力によって特定の地域に封じ込められていたと考えられます(お地蔵さんとサルタヒコに繋がりは後程解説します)。
田舎道を通行中、何もない所にお地蔵さんなどの神仏を象った、石像を見た事がある方もいるのではないでしょうか?
村と村を繋げる道の間。さらに峠、十字路など集落と集落の境界には、八尺様のような悪霊が行き来できないように、神仏の力によって結界をはっていたんですね。
この道端に祭られている神様の事を『
道祖神のルーツは
元々は
「くなど」は「来るな」の意味があり、岐の神は悪霊の侵入を防ぐ力があります。
さて、古事記では、この岐の神がサルタヒコになったとは書かれていませんが、日本書紀ではこの二神は同一視しているので、サルタヒコも道祖神として祭られるようになりました。
さらに中世日本で起きた神仏習合によって地蔵菩薩と道祖神が結び付き、お地蔵さんも八尺様のようぶ邪悪な存在が行き来できないよう、道祖神として祭られるようになったのです。
【ふ○な○の起源!? 多彩な道祖神のバリエーション】
さて、岐の神だったり、サルタヒコだったり、お地蔵さんだったり、道祖神は実に様々な神様を取り込んでいるので、少しややこしくなっています。
ただでさえ、ややこしいのにサルタヒコは
庚申信仰に関しては本題から外れるので、割愛させていただきますが、何故全く違う二つの信仰が結び付いたのかというと、『
このように、道祖神の石像と共に庚申信仰の象徴でもある、庚申塔と共に祭られている場合が多いですが、この二つの信仰は別物なんですね。
さて、道祖神の石像はとても多彩です。自然石から石碑もあれば、お地蔵さんだったりします。
それだけでなく、男女が仲睦まじく寄り添っているものあります。これはサルタヒコとウズメビを象ったものでしょう。
更に寄り添っているものだけじゃなく、サルタヒコとウズメビがキスしている『接吻道祖神』というものあれば、キスしながら対○座位で合体しているものあります。
更に更に、明らかに男性のキャノン砲を象っている物もあります。
更に更に更に、男性のキャノン砲の根本、つまりゴールデンボールにあたる所に、女性アソコを象った穴が空いている物もあります(もしかして、道祖神がふた○りの起源なのかもしれませんね)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます