このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(49文字)
一見、押し問答の様に見えるものも、その正体が判ってしまえば割と陳腐なものでしかない。しかし、そこにものの本質が収められているとしたら……小人は、なるべく人間が、“そうあれかし”と気付けるように諭してさえいたのに終ぞ人間は、答えられない……思い出す事が出来ない……。なぜならば―――その人間は、「生きていくこと」を、言葉通り「放棄してしまった」のだから。