011 ヤバす
…――俺が全国模試で一位を獲った。
あり得ん。あり得ない。
だって俺は阿呆だから。
謙遜するなって? 違うんだ。違う。
むしろ、一位だった事自体は嬉しい。が、阿呆な俺が一位だったという事が大問題なわけだ。日本の将来に関わる事態で、たとえば出生率が下がって超高齢化社会になるよりも、環境が、この上ないほど破壊されてしまうよりも大問題なのだ。
まあ、阿呆が一位を獲る事もある、なんて、のんきに構えてる、そこの君。聞け。
その模試で俺が獲った点は1点だぞ。たったの1点。100点満点中の1点だ。1点、1点と何度も言ってしまったな。済まん。いや、でも、それくらいヤバいんだ。だって、俺が1点だったという事は、その他は全て0点だったという事だからな。
つまり、
70万人近い高校生が受けた全国模試で、俺以外、全員が0点だったのだからな。
もちろん、俺も運良く1点とっただけだしな。ヤバいだろう?
俺が、あり得ん。あり得ない。と言う気持ちも分かるだろう。
はてさてだ。この先、どうなるのか?
日本は。
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