4話
「私が、おばあちゃんの手伝いで、おつかいに行った時の話なんだけど、道に迷ってる時に、一久君が私の行きたかった店まで、連れて行ってくれたの」と、真子が言った。
「この町は田舎だから、あまり見かけない人って結構迷ってる人居るよね」と一久君が言った。
「真子ちゃんが道に迷って無かったら、完全にアウトなパターンだよ!」と勇汰君が言った。
「慣れてないから仕方ないよ。しかも初めて行く場所だから、本当に仕方ない」と真子が続けた。
「でも、ここから少しドラマぽいかもよ?」と一久君が言う
真子が呆れたように、「ドラマぽくはないけど、その後、私はお礼を言って店に入っておばあさんに、頼まれた買い物を済ませて店を出たら、一久君がまだ居たの」と真子が続けた。
「おいおい!何故まだ居るの?ってなるだろう、この変態」と勇汰君が言う
「変態ではないぞ!この女好きな勇汰には、言われたくない」と一久君がすぐに返す。
「私も何故?と思ったよ」と真子が言った。
「この優しい俺が、帰り道も迷うかな?とよ思って店から出てくるのを、待ってただけだよ」と一久君が言った。
「優しいは余計だな」と勇汰君が言うと
「優しいからそこまで出来るだよ」と一久君が言う
「優しいじゃないよ!変態だから、可愛い真子と、まだ話したくて、待ってたと言えよ」と勇哉君が言う。一久君と勇汰君の仲の良さが、伝わってきた
私はこのまま黙って座ってるだけじゃ失礼過ぎるじゃないか、真子も少し私を気にしてるようで、勇汰君も一久君も私を気にしているよう。
緊張ばっかりしている場合ではない。でも良く考えてるみると、友達と言える友達は、真子以外居なくて、このような場面は、今まで経験した事を考えてしまった。そうすると更に不安でいっぱいになるように、でもこのままだっとダメだ!と思っていると真子が心配そうに「悠華顔色悪そうだけど大丈夫?」と私に言ってきた!私顔色悪いのかな?「俺も大丈夫かな?って思ってた。」と一久君も言ってくれた。一久君まで私は本当に何をしてるんだろうと心配かけないように、自分から話の輪の中に入らないとダメになる。
これは自分だけの問題でない!真子といい感じになってる一久君との間柄の問題もある。
と私は頑張って3人の会話に入ろうと頑張ったが、普段真子と2人の時のように、話せたかと言われるとそれには全然及ばなかった。
この日は、何を自分が言ったのか、3人がどんな会話してのか、全然覚えてない。必死に会話についてはいったけど、全然噛み合ってなかっただろう。勇汰君とは、全然話せる余裕も無く第1印象最低だよね。
真子のお母さんにこんなに可愛くしてもらったのに、私は何をしているのだろう。真子のおばあちゃん家に帰る時も、おばあちゃん家から帰る時も行きはあんなにテンションMAXだったのに、帰りは、テンション低下したままで、真子も真子のお母さんも、かなり心配そうしていた。
私は何をしてるだろう。なぜ真子にすぐに相談しないだろうなぁー1人で何をしているだろう。
私は家に帰って自分の部屋の布団に潜り混んだ。本当に自分が情けないくらいに、今日の事で落ち込んでしまった私です。
次の日が学校休みだったのが幸いだった。
1日何もせずにずっと自分と葛藤していた。会う前から予想は、出来てはずだからです。
普段から人とコミュニケーション取るのは、難しい事は分かっていた。どうして私は1人であんなにはしゃいで居たのだろう。何回考えてもアホ過ぎるだろう、こんな自分が、本当に嫌いだ!小学校や中学校は、こうだったじゃないか、上手く友達とコミュニケーションが取れなかった事で、笑われたり、仲間外れにされたり、イジメられたり、だから1人で居る事を選んだではないのか?私は?何故この苦しみを私は忘れていたのか?人は楽しい事があると、悲しみや苦しみを忘れてしまう生き物なのか?どれだけ考えても答えなどでない。
私は、勇汰君には、もうメールもしない方が良いと思ってた。
私みたいな人間には、勇哉君と仲良くしたらダメなんだ。贅沢すぎる、私みたいな人間は、過去のように友達なんて居なくて、ひっそりと生きていくだけにしないとダメなんだ。きっと変わろうとしたこの数ヶ月は、幻だったんだ、きっとだからこれからは、高校も辞めて真子とも連絡取れないように、携帯電話も解約して人とは関わらないようにして生きて行かないと、また同じように人を、傷つけてしまう。
人とコミュニケーションが取れないだから、人に迷惑をかけないように生きていかないといけないんだ。この決意を親に話しても、好きにやれば?と言われるのも、目に見えている。私なんて親は興味が無い。
その夜の事でした。不意に鳴り響いた私の携帯電話には見たことない番号に少し焦る(汗)
そのあとメールの着信音が鳴った、勇汰君だった。先程の知らない番号からの着信は勇哉君だった。
真子から聞いたみたいで、掛け直すから出て欲しいと言われた。
昨日の事もあるから、なんだか複雑な気持ちで不安が込み上げてくる。電話越しにでも話せなかったらどうする?また失礼な事をしてしまう。先程私は、人とは関わらないように生きていかないと思い出した中の出来事だった。ここで電話に出てしまうと、また私は、人に迷惑を掛けてしまうんだ。先程考えを思い出せんだと自分に言い聞かせる。これでいいんだ
再び私の携帯電話が鳴り響いた。先程の番号である。
私は電話には出ないと決意を決めて、鳴り響く携帯電話から、目をそらした。
それでも鳴り続ける携帯電話。その着信音は、私の好きな曲で、そのメロディーが私の決意を鈍らせる。
ふっと勇汰君の優しいあの吸い込まれそうな瞳を思い出した。私は思わず鳴り続ける携帯電話を手にすると、鳴り続けるメロディーを止めた。「はい」だけ言って私は、後は勇哉君に任せるように、勇汰君に言う言葉をただ聞いて居た。
勇汰君は、「昨日は、緊張してるみたいだったから、電話で話したら、悠華ちゃんは家に居れるから、少し安心するかな?思って掛けたんだ」と「電話の方が1対1で話せるとも思ったよ」など、言ってくれた。勇汰君はチャラそうな雰囲気があるけど、あの素敵な優しい瞳を持つ勇汰君は、根は優しい人とその時、私は思った。
その時私は本当にこのまま勇汰君の優しさ甘えていいのか、でもまた私は知らない間に、迷惑を掛けてしまう。これ以上もう人に迷惑を掛けては、いけないと思い私の手は震えて居た。
勇汰君には、これ以関わらないようにした方が良い。と思って私はその意思を固めて「ごめんね。いろいろ迷惑掛けてしまって」と私が言うと「迷惑?俺は迷惑だと思ってないよ」と勇汰君は優しい口調で言った。
本当に優しい人だなと思った。「悠華ちゃんは考えすぎじゃないかな?俺も真子ちゃんも一久も、迷惑なんて思ってないよ?実際に迷惑と思ってるなら、心配なんてしないよ?」と勇汰は続ける。
私は黙って勇汰君の話を聞いた。
今まで私は、誰かに心配された事も無かったから、私の事を心配していると、言われても実感などなく、自分も誰を心配した事も無かったので、どんな感じなのか分からなかった。
「俺の事を信じろと言われても、まだ知り合ったばっかりで、お互いの事を知らないから無理な事もあると思うから、俺の事は、もう忘れてもいいから、真子ちゃんだけは、信じてあげて?」と勇汰君は続ける。
「悠華ちゃんに何かあったのは、俺は知る権利ないからさ、1人で抱えないで、真子ちゃんだけは、話してみて?」と勇汰君は言った。
勇哉君の言葉が優し過ぎて、目に涙が溜まるが、グッと我慢をしてた。
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