第8話 ワンコ聖女を救う!

明けない夜は無いと同様に

必ず訪れる夜はある


賢者ワンコ フィーリル


魔王の首を咥えつつ 鹵獲した女神

アーリアを背中に乗せて草原を走る

自分より大きな物を載せて走る姿は

シュール(非現実的)な姿でもある



朝になったら一日中わんこのフリして

ゴロゴロするのは気疲れする


任務達成の凱旋であり

身体を動かせるうちに動かして

気分転換すべきと一人散歩である


女神への事情聴取は終わった!

管理神か

【神殺し】さえ眷属になった時

既に習得済み

食らって能力を奪うか?


「私を食べても美味しくないですよ」

:(;゙゚'ω゚'):

「仲良くしましょう!」



多少なりとも心が読めるのか

じゅうぶん処ろか

十二分に使い道はある


下級の下級の万能ではなさそうだが

共犯者にはこれ以上適した存在はない!

公式や運営側を取り込むような感じだ


雑務を任せるには適任と言える!

他の神や管理神が来ないとも限らない!


かなり前方で雷が荒れ狂っている

あれは魔術での雷か


☆★☆★


マナーすらわきまえない奴らめ!

【魔王の四天王】ガーヴの名前を抱いて

そのまま死ぬが良い!


幹部の序列4位の大物魔族

魔王の城の陥落の報告すら

まだ届いてない模様


まあ30分前の出来事だし


良くある勇者PT

美少年の子供勇者 聖女の卵の美少女

熟練の青年の戦士、や高齢の魔法使いの男


コレは勇者PTが悪い!

幹部の四天王様が口上を述べているときに

聖女の卵が問答無用で魔法で攻撃


ストZEROでダンの最強の

『存在意義』のスキル

【レベル3挑発】を止められたら

一昔前なら100円返せ!と

台パン台キックからのリアル乱闘

等良くあることだ!


四天王の口上を述べる晴れ舞台

一番輝く瞬間を潰されて!


仕返しに問答無用で物語のバランスや

ペース配分を無視して

短距離転移移動で

ヒーラーの聖女を闇の剣で切り捨て

更に雷を叩き込む!


瀕死でどう見ても助からない状態


テンプレ的に勇者と聖女

お互いに片想いの存在

実は相思相愛 告白どころか

触ることすら戸惑うピュアな恋


【勇者の敗北フラグ発動!】

想い人の聖女がやられたことで逆上

仲間の静止の声も聞かす!

「貴様ぁ嗚呼嗚呼嗚呼!!」

奇声を上げて怒り狂い無策に突撃!


あっけなく

何度も雷に打たれた挙句

右肩から左脇まで袈裟斬りされ

倒れ伏す!



「弱いぞ!弱すぎるぞ勇者!」

「少しは場を盛り上げる」

「努力をしたらどうだ」


立派な場をわきまえた社会人のような魔族

時間の尺の問題やバランス調整

そこまでの気遣いが冴える!


残った戦士や魔法使いでは

魔族は倒せない倒せるならそもそも

勇者など要らない!


最善の手段のテンプレ発動!


「此処は命を削ってでもわしが止める!」

「早く勇者を抱えて逃げろ!」

魔法使いが全てを代償にする魔法で

足止めを図り!


戦士が世界の希望の勇者だけでも

助け抱えて撤退!



四天王の魔族さんからしても

悪くない展開、

主役級に名前が売れて再登場できる!


ダークファンタジー的に聖女や魔法使いは

むごたらしく殺すべきであろう!


「逃げるのか勇者!見捨てた聖女や魔法使いの呪縛に生涯囚われるが良い!」


戦士や勇者を見逃したのち

最悪の存在のワンコに遭遇することになる


☆★☆★


賢者ワンコ


む!何かいる戦鬪の後か

それなりに高位の魔族が居る

立て直しできないように摘み取るべきか?

魔王の首を空高く放り投げ地面に落ちる前に


ブレードライガーのように

両脇に【禍々しい巨大な虚無の刃】を形成


速度を上げ音速に迫る勢いで

すり抜け様に問答無用で『一刀両断!』


上下を分断されて転がる魔族四天王

何が起きたかわからないうちに倒され

魔力で身体蘇生を行おうにも

蘇生ができない?!


切り口から魔力が食われている?


私の上半身の真横に魔王の首が落下

してくる!


「?!」


可愛らしいワンコがとんでもない発言をする

「主君と配下の会話でもしたらどうだ?」

「時間を設けてやる!」


「魔王様!コレは?」


「異次元の化け物どもだ!」

「どんな抵抗をしたところで

無駄であろう!」

「例えるならうちらは」

「裁きを待つ囚人と言うところだ!」



アーリアが騒ぐ

「あー私のお気に入りの力を分け与えた

聖女が死にかけてる・・・」


賢者ワンコ

「そんなことは知らん」


まぁ下働きの下女が2名ぐらい

居ても問題はないか

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