指南8 女の武器は笑顔である

 よく女の武器は涙なんて話も聞くが、実際泣いてばかりの女は面倒臭い。そりゃ涙で男心が揺らぐこともあるがそれは最終兵器だと思ってなるべく仕舞うこと。勿論、感情を押し殺すという意味ではなく、辛い時は泣いて甘えれば良いし、腹が立つ時は怒っていい。何なら感情がハッキリしている女の子の方が好かれる。ただし、それは普段笑顔という武器を最大限用いていることが前提となる。

 「可愛い」という感情について語ろう。犬や猫を見た時に「可愛い」と声を出す人もいるだろう。愛らしい顔立ちに振る舞いは人の心をときめかせる。では同じ人間に対して「可愛い」と感じる時はどのような時だろうか。綺麗な顔立ちに優雅な振る舞いに対して?……どちらかというと「美しい」と感じるのではなかろうか。

 赤ちゃんに対して「可愛い」と感じる人は多いだろう。幼い個体が持つ身体的特徴に対して「可愛い」と感じる。この身体的特徴は心理学的にベビースキーマと呼ばれる。これは赤ちゃんでなくても例えば動物や空想上の女の子でも当てはまっていたら「可愛い」と感じることを示している。童顔が愛されやすいのもこの理由からだ。ところが私達は対象となる個体の身体的特徴が幼ければ幼いほど「可愛い」と感じるか、となるとそうもならない。心理学論文では「最も幼い顔立ち」と「最も可愛いとされた顔立ち」が一致しないことを報告している。また、笑顔の表情に対し、実験に参加した人々は「幼い」と判断を下さなかったものの、「可愛い」としていた。つまり、童顔でなくても笑顔を用いれば相手に「可愛い」と思わせるのは可能なのだ。

 変身メイクも世の中に溢れている。思う存分童顔メイクをしても良いだろうが付き合うならいずれ素顔を晒さなきゃいけない。整形は金がかかる。そしてどちらも完成まで時間がかかる。とりあえずまずは気楽に笑顔を振りまくことから始めよう。そしたら彼もあなたに見惚れて優しくなるかもしれない。

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