第21話:大団円
私とセラン皇太子殿下の正式な結婚、ちょっと恥ずかしいですが、初夜のことなのですが、両家の立ち合いの元で行われました。
確かに殿下の御子であることを証明するために、ルセド皇室の代表とエンドラ公爵家の代表が、私と殿下の契りを見守るのです。
もう、顔から火が出るほど恥ずかしかったです!
私のエンドラ公爵家は、後宮で私が気に入って、殿下とアナベル皇太子後宮総取締が大丈夫と認めてくれた女官侍女を召し抱えて、立会人としました。
皇国の直臣から、エンドラ公爵家に仕える陪臣となるので、待遇面の保証が必要なので、騎士や平民出身の心利いた者を、準男爵や騎士に取立てて家臣になってもらいました。
「ユリア太妃殿下、できました、収穫できました!」
果ての地で実験的な穀物栽培を行っていましたが、それが成功したのです!
「出来はどうですか?!
ちゃんとした大きさに育っていますか?!
何より心配な事を聞きました。
芽が出て茎葉が育つだけではいけないのです。
ちゃんと食べられる大きさの実が育たなければ意味がありません。
最初の実験なので、肥料を使っていないので、多少生育不良でもしかたないのですが、最低限の大きさには育って欲しいのです。
「大きいです、とても大きいいジャガイモが育ちました。
試食させていただきましたが、とても甘味のある美味しいジャガイモが育ちました、大成功でございます、ユリア太妃殿下!」
実験の成功は、とてつもない影響を与えました。
皇室皇国の悲願が達成されたのですから、当然なのかもしれませんが……
セラン皇太子殿下が、開墾の成功を全て私の手柄にしてくださったお陰なのですが、女性であるにもかかわらず、辺境伯の爵位をいただきました。
ルセド皇国の属国となったプラット王国の公爵位より、ルセド皇国の辺境伯位の方がはるかに格が高いです。
そして何故辺境伯に叙爵されたのか、その理由は直ぐに分かりました。
私は太貴妃に選ばれてしまったのです。
過去の例からは、セラン皇太子殿下が戴冠された暁には、ほぼ間違いなく私は皇后に立てられます。
私を皇后にするには、過去の例から言えば、どこかの国の王女か、皇国の辺境伯令嬢以上の爵位が必要なのです。
正直肩の荷が重いですが、お腹の子のためにも、頑張らなければいけません。
「皇帝後宮の階級」
皇后 :定員一人
皇貴妃:定員一人(皇后不在時のみ)
貴妃 :定員二人
妃 :定員四人
嬪 :定員六人
貴人 :定員なし
常在 :定員なし
答応 :定員なし
官女子:定員なし
「皇太子後宮の階級」
太貴妃 :定員二人
太妃 :定員四人
太嬪 :定員六人
太貴人 :定員なし
太常在 :定員なし
太答応 :定員なし
太官女子:定員なし
婚約者に裏切られました。 克全 @dokatu
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