もしも二人でデートして 5月2.キス

告白して1ヶ月、ボクは彼女に引っ張られっぱなしだった。

_まぁそれもある意味幸せかもしれない。

プライドとかは薄い方なボクはだんだん慣れてきていた。


「次は?どこ行こっか?」


先輩なのを忘れてしまいそうになるその笑顔に癒されながら、


「行きたいところはある?」


んとね?と考えているところも裏のない感じで好きだった。


「あ!」


何か閃いたらしい。


「ちょっとちょっとこっちきて!」


そこは公園のアーチ型のオブジェがあるとこ。


「深夜0時に、二人でこの場所でオブジェと同じように手を繋いで、、、」


一回赤くなってから


「キスすると、二人で幸せになれるんだってさ」


ためしに一回嫌がってみると、


「そんなこと言わないで責任とってよ」


まぁこっちが告白したからね?

とか言いつつ嬉しいボクは、


「いいよ。付き合ってあげる」


とオブジェの方に向かった。

いくよ?とか覚悟を決めて彼女はボクの頬に手を添えて、、


「ちょっとオブ、、、」


関係なく奪われた。

「あとでする。ファーストじゃないとダメとか聞いたことないし」

その後五回くらいされてから、


「じゃあ、最後に」

手を繋いでアーチを作り、今度はボクからいった。


のが、昼の0時だったことに気づいたのは二日も過ぎてからのことだった。


まさか二人とも気づかないなんて思ってもみなかった。

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