「歴史と言う未来人の娯楽」
風呂上がり。学校で疲れて脱力した状態でテレビを見ていた。テレビの向こうで険しい顔をしたスーツ姿の男達が話し合っている。
テーマはかつて世界を巻き込んだ戦争の話で、今はそれを集結させた爆弾の話をしている。
被爆国の見方からすれば爆弾を落とした相手国は間違いなく悪だ。それは事実だ。しかし、被害者側にも問題が感じられた。経験も体験も直接的でも、間接的でもない人間があたかも被害者であるような主張をしているのがなんとも気持ちが悪い。当事者でもない人間が同じ当事者でない人間を咎めているのだ。
これは今回に限った話でもなく、全ての戦争に言える事だ。どこの国にでもいるデータと文献のみで喋る人間。無論、歴史の議論は大切だ。このような悲劇は後世に受け継いで、教訓にすべきだ。
ただ、時より感情を持ち出す人間が気に入らないと言っただけだ。まあ結局、議論なんてお堅いテーマでやっていても、テレビで放映している以上、エンターテイメントの域を出ない。我々は今も歴史の中にいるのだ。
「あんた何一人で喋ってんの」
「母ちゃんうるさい」
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