「一喜一憂のアイス」

体中の水分が蒸発しそうな程、熱い日中。僕はふらふらと歩いていた。


 焼ける。焦げる。ボルケーノ。熱に関した単語が次々と頭を駆け巡る。


 そんな事を考えるとコンビニが目についた。導かれるように店内へ誘われた。


 冷房ガンガンの店内に思わず、頬が上がった。ここは天国か。


 今の僕にはそう思えた。せっかくだし、何かを買おう。僕は商品を見回っているとアイスが目についた。


 数ある商品の中で一際、目を引くものがあった。


 ソーダ味のアイスバーだった。子供の頃、よく買っていた商品だ。このアイスには当たりくじのようなものあり、アイスを食べていく当たり外れが分かるのだ。


 この蒸し暑い日。せっかくなら当たりを引いて、もう一本頂こう。


 購入して、コンビニの近くでアイスを頬張っていた。懐かしい味わい。


 下に広がる青い刺激に歓喜を覚えつつ、棒の中に刻まれた文字を確認する。








 当たらなかった。でもどこか爽やかな気分だった。


 

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