「アーキア 生の始まり」

 何もない暗闇の中で私は生まれた。私と同じような存在は未だに確認できない。


 私以外,同じ存在がいない辺り、唯一無二の存在なのだろう。


退屈。ただ独りで暗闇の中をプカプカと彷徨うだけだ。


 本当に他の奴はいないのか? 湧き上がる好奇心から探し回った。


 しかし,どこに行っても自分以外は誰もいない。


 悩んだ。自分に力を込めた時、横に何かの気配を感じた。もう一体の自分がいる。分裂していたのだ。


 それから力を込めるごとに分裂していった。そして、それは年月が経つと様々な形となり、散っていった。


 無数の私達の歩みが始まったのだ。



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