【ep4】激闘

僕は不倫していたという事は事実になってしまったが、既婚者という事実を知らなかったことも事実のため、しっかりと潔白して戦う決意ができ、弁護士を雇った。


向こうの手札には僕と佳代子が会っている証拠写真など不倫の事実を証明する材料は揃っている状態だ。

そのため、僕と弁護士は知らなかったことをどう証明するか、それだけに集中して戦うことにした。


今までのラインのやりとり、出会いから今に至るまでの事細かな詳細、洗いざらい全て弁護士に伝えた。 

そして数日が立ち、旦那川の弁護士である山下から不倫慰謝料の訴状が届いた。

僕は仕事上裁判は何とか避けたく、話し合いの場を設けられないか弁護士と相談したが、慰謝料400万を払うか裁判をするかといった返答しかこない。


改めて僕の弁護士に相談すると、既婚者である事を知らなかった証明ができれば勝ち目はあると言うが、知らなかった証明が実に難しい事であり勝ち目は2割程度との話を受けた。


僕は佳代子を失った現実と勝ち目が薄い事実に吐き気が止まらなかった。


すると、旦那側の弁護士から裁判前に最後話し合いの場を設けてくれると連絡があった。 ここで最後しっかり証明できれば...


数日が経ち、遂に話し合いの場に臨む日となった。

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