第69話
「……次元の放浪者……ねぇ」
スケールが大きすぎて、特に頭の良くない俺にとってはちんぷんかんぷんな話。そんなのはぶっちゃけると勇者である五条にポイッとぶん投げたいが、その次元の放浪者に唯一対等に渡り合えるのが、神とか……ぶっちゃけなんの冗談だよと笑ってぶん殴りたいな。
明日は、アテナと共に、アテナ王の元に行き、正確な対処の方とその攻略について話し合うらしいのだが………ぶっちゃけアテナのことを神として認識できるのか?
そんなこんなと考えていたら、なにやら急に体が熱くなってきた。え?何これ、なんかすっごい体がムズムズーーーー
「さーとしくん!」
「ごフッ!?」
次の瞬間には、俺の腹の上にアテナが乗ってきた。しっかりとした体重プラス重力のせいで、いかに勇者因子で強化されていたとしても充分なダメージをうけ、うっかり夜食べたものが逆流する所だった。
「お……お前……どうやって」
ここに、という前に、アテナに指で口を抑えられる。
「ボクは神だよ?君の居場所を因子で確認して、君の元にひとっ飛びなんて簡単なことさ………周りの子達にバレないようにするの大変だったんだよ?」
にしし、と笑うアテナに、否応にも心臓が反応してしまう。
分かってしまう。因子が、体が、本能が、アテナのことを求めているのが分かってしまう。
目と目が合う。俺は無意識のうちに、アテナの頬に手を差し伸べ、その柔らかい頬を撫でる。アテナが目を閉じて、嬉しそうに目を閉じ、すりすりと手に頬擦りをしてくれる。
「アテナ………」
「うん……いいよ……」
何を望んでいるか。声は出さなくとも、因子で繋がっている俺たちは以心伝心。ゆっくりともう片方の手を頬に持っていき、こちらにゆっくりと倒させる。
「んっ……」
唇と唇が触れ合う。夢の中では何度もしたことがあったが、現実の方では初めてだ。
たっぷりと30秒。息が苦しくなるまでしていた俺たち。リップ音が響くと、アテナの顔が離れた。
「……えへへ、現実でも、しちゃったね」
「……そうだな」
今度は、アテナ自らがやってきて、キスをする。手と手が絡み合い、自然と息も激しくなる。
「………ね、智くん」
「……分かってる」
アテナが、俺のことが欲しいと心から叫んでいる。そんな俺も、今はアテナを俺のものにしたくてたまらない。
「……その、ボク、ハジメテだから………」
「安心しろ。俺も童貞だ」
「……今更だけどキミ、今までよく耐えられてたよね」
「俺もそう思うわ」
続きは、ご想像にお任せする。
ひとつ言えることは………まぁ、アテナはめちゃくちゃ可愛かったと言っておこう。
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大人の階段のーぼる。作者はまだ未経験さ。
まぁ恋人作る気ないんで、40歳まで貫いて大賢者にでもなってその後スライムにでも転生します。
まぁそんなどうでもいいことより、皆さん、新作読みましょう新作。いや、まじで。自分で読んでて『俺天才かも』とか思うくらい上手く書けてると思うんで。
『ヒロイック~戦場の華に紛れる、一輪のイレギュラー~』
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