第58話
「大河!」
バタン!と下から続く階段を駆け上がってきた五条が、強くこの大広間に繋がる扉を開けた。後ろからは、ゾロゾロと精鋭部隊が上がってきた。
大河は、キョロキョロと周りを見渡した後に、アスタロトが逃げていった穴を見つめた。
「……悪い、逃げられたわ」
「………いや、大丈夫さ。君が無事なら」
と、言っているが、五条の目が後で説明な?という感じのことを言っていたので、後ほど詳しく説明するとしよう。
こうして、ハインケル砦攻略作戦が終わり、こちらの被害は特にないものとなる大戦果を上げたのであった。
それから、作戦終了後、砦に残り砦を修繕する組と、帰還組の2つに分け、行動を開始した。潤が待っている馬車へ戻ると、しっかりと男に戻っていたのでよかった。多分、今日ぐらいに奥野さんに食べられる。勿論性的な意味でですが。
とりあえず、これで目下最大の目的である、潤のことを男に戻す作戦は終わり、五条にもきちんとアスタロトをわざと逃がしたわけと、この世界の危機のことに関して伝えて、俺とシトラスは屋敷へと帰った。
帰る手段でなんと、この前の『狡猾』のバルバトス襲撃時に、ちゃっかりと座標転移の魔法を解析していたらしく、帰りはめちゃくちゃ楽だった。だって帰宅に2秒程度だよ?転移魔法、便利。
中庭へと転移した俺たちは意気揚々と屋敷の扉を開けーーーーー
「マスター!」
「ふげっ!?」
ーーーた瞬間、視界がなんか物凄い真っ白になって、なんだか顔にすっごい柔らかいものが当たったと思った瞬間、背中がいてええええ!!
「ごほっ!セラフィス!?」
「ん、マスター……会いたかった……」
なんと、俺に抱きついてきたのはセラフィスで、目が会った瞬間、嬉しそうに笑うと、そのまますりすりと全力で甘えてきた。
「智様!お久しぶりです!」
「智様、おかえりなさいませ」
「智くん、会いたかったわ」
「マスター様、お怪我などなく、何よりです」
と、続々と屋敷の中から出てくる。アテナ王の愛娘であるカリーナ・オルフェウス。
俺専属の勇者メイドであり、嫁1人目のエリー。
レイスクイーンのアイハと、アイハを呼び出し、アテナの力で蘇らせたグリゼルダさん。
そしてーーーーーーー
「………君が、アリアドネだね?」
「……は、はい。初めまして」
エリーの背後から立派な角が生えている見慣れない女性が、何故かエリーと同じメイド服を着ていた。
…………なぜ?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
お久しぶりです。しばらく一話の文字数が少ないですが、ご了承ください。
新作を投稿してますので、そちらの方もよろしくお願いします。
『神様を召喚しまったのだが』
『路地裏から始まる、君との物語』
上が長編、下が短編となっております。短編の方はカクヨムコンテストの方へ応募しているので、応援よろしくお願いします
今まで投稿してる短編の方もよろしくお願いします↓↓
『隣の家の不思議なシスターとの不思議な関係』
『結婚しよう、メイドさん』
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