16話 室戸相撲大会


家老 「なに!? おさごが辞退!? どうしてじゃ!?」


住職 「不正を企み永久追放になった夫が・・家出をしそうで心配なので・・すぐに夫の元へ行きたい・・・と」


家老 「そうか・・夫婦とは・・そういうものじゃ・・では・・おさごの代役は・・・・(ニヤ)」


住職 「だれを?」


家老 「ワシじゃ! 室戸の民に、土佐藩家老の力を見せてやろう・・


住職 「しかし・・それでは家老様の対戦相手が怖気づいて勝負になりません」


家老 「ははは(笑) 相撲の土俵の上は神聖な場所じゃ。 相撲の時は武士も民も関係ないわ(笑)」


住職 「たしかに」


家老 「という事はワシの対戦相手は五助か? 軽く投げ飛ばしてやろう♪」



 土佐藩家老の緊急出場の報を聞いた!

 五助は!



五助 「本当ですか!?」


住職 「そうじゃ、では…」


 住職は何処へ…


五助 「ワシは若頭を破って、しかも土佐藩の家老様まで倒せば、ワシは室戸の伝説になる」


 五助の心にさらなる野心が!


 しかし・・ 五助と共にいた両親から、


五助の父 「五助・・わざと負けるんじゃ・・」

五助の母 「そうよ・・何かあって・・家老様に怪我でもさせたら・・」


五助 「おとう、おかあ・・ワシは人気者になりたいんじゃ・・真剣で戦う・・」


五助の父 「諦めろ・・・」

五助の母 「人気者なんて、ならなくていい。五助はワタシの子・・ワタシらは、優勝する五助より・・孫が見たい・・」


五助 「おかあ・・」   



 

 🌸🌸準決勝の第一試合が始まる!🌸🌸


   おいも vs 村人A 



  

高僧(行司) 「次の! おいも! 田吾作(村人A)! (そろそろ・・行司も疲れてきたの~・・)」


 おいもと村人Aは土俵上へ!


村人A 「へへ♪ 相手は女や♪ 楽勝や♪」


おいも 「はあ~(タメ息) (もう大好きな若頭もいないし……



     相撲大会も飽きてきたわね・・


     この男にあっさり負けちゃおうかな~・・



     相撲大会の優勝賞品は米一俵か? ) ん?」




  その一瞬!

  おいもの頭の中に ピカっと、ロウソクが灯されました



    🌊黄昏の室戸岬🌊


    🌞   

     

 🌊____👦🙎💕___🌲



   そこには 若頭とおいもの姿が・・


若頭 「おいもさん? ワシをこんな所に呼び出して?」


おいも 「若頭様に、お渡ししたいモノがありまして・・・」


若頭 「渡したいモノ?」


おいも 「これです・・・」


若頭 「これは! 米一俵!? こんな大事なモノいただくわけには・・」


おいも 「いえ・・もらってください・・」


若頭 「おいもさん・・」


おいも 「若頭様・・」


 二人は見つめあいました・・

 しばらくして・・



恥ずかしがる若頭 「あっ! つい・・おいもさんを・・見とれてしまった・・」


恥ずかしがるおいも 「あっ! こちらこそ・・つい・・お恥ずかしい・・」




照れる若頭 「分かりました・・この米は頂きます・・じつは・・子分に食わすモノが無くて・・困っていたのです・・」


おいも 「それは良かった・・」


若頭 「おいもさん・・ありがとう・・」


おいも 「もう一つ・・・若頭に差し上げたいモノ・・。 いえ、預けたいモノがあるんです・・」


若頭 「なんですか?」


おいも 「ワタクシです・・。 身も心も・・あなたに委ねまする・・」


若頭 「おいもさん、いいんですか? ワシなんかで・・」


おいも 「若頭様・・呼び捨てで・・・おいもと呼んでください・・」


若頭 「おいも・・愛してる・・」


おいも 「ワタクシも・・」


若頭  「おいも・・」


 若頭! おいもをぎゅっと抱きしめた!


おいも 「若頭様! こんなところで・・恥ずかしい・・」


若頭 「ワシは・・おいもが好き・・・この気持ちを抑えられない・・」


おいも 「ああ・・なんて力強い・・。 若頭・・ああ・・若頭・・」


若頭 「おいも・・おいも・・おいも・・おいも・・・



   その時!!



高僧(行司) 「おいも! こら早く! 塩をまかんか!(怒)」



我に帰ったおいも 「え? ああ・・はい」


 おいもは塩をまきました。


ニヤニヤするおいも 「フフ・・フフ・・フフ・・・(なるほどね・・・米で若頭を釣る・・名案だわ・・)」




おいもを見る高僧 「なにを笑っておるんじゃ? 気持ち悪いおなごじゃの~・・」



 高僧は行司軍配を前に出し、


高僧 「では・・はっけよい・・ (酒が飲みたいの~・・)」


 二人は腰を落しました。


村人A 「おいも! 突き飛ばしてやるわい!」


おいも 「・・・。 (この男には作戦「其の二」ね・・)」


 二人は手をつき! 試合開始!



村人A 「うりゃー!」


 村人Aは! おいもへ突進!


 その時!


おいも 「田吾作(村人A)! 足元に小判が落ちてるよ!!」


 その言葉を聞き!


村人A 「どこじゃ? どこじゃ? 小判はどこじゃ?」


 村人Aは足元を必死に探り始めました!


おいも 「すきあり!」


 おいもは村人Aを突きました!


村人A 「うわ~!」


 村人Aは土俵外へはじき出され・・そうになりましたが!

 崖っぷちで足を残しました!


悔しがるおいも 「くっ・・ツメが甘かったか・・」


村人A 「やるな~おいも? あやうく騙されるところだったぜ・・(ニヤ)」



高僧(行司) 「・・・。(さっさと終らんかの~眠くなってきたわい・・)」


 村人Aは・・

 ゆっくりと・・

 おいもに近づき・・


村人A 「おいもよ・・堪忍しろい・・おめえはもう終わりだ。 念仏でも唱えるがよい・・」


おいも 「くっ・・・(最終手段をやるしか無いわね・・)」


 その一瞬! おいものヒザが! 村人Aの股間を襲いました!

 当然・・村人Aは悶絶・・




村人A 「あうううううう………‥‥バタ。」


  村人Aは力尽き・・倒れました・・


おいも 「・・・。(急所攻撃・・・問題は行司が、今の反則に気付いたか?)」


高僧(行司) 「・・・。 (急所攻撃で反則か? 「おいも」が故意じゃ無いと言い切れば「取り直し」か? それはシンドイの~・・)」


 高僧は軍配をおいもに差し出し、


高僧 「勝者! おいも! 文句無し!」


おいも 「やった♪」    


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