02

 よろめきながら、立ち上がり。血の巡りを確認する。ここまでは、いつもの動作。


 やはり。


 血は、巡っていない。


 ここがゲームの、中だからか。


 なぜここに来た。


 どうして、ここにいる。


 思い出せなかった。もしかしたら、背中か頭に何か殴打されたのかもしれない。


 自分の仕事。そして、目的。しっかりと、思い出せる。だから、これは夢ではない。曖昧で霧のかかるような感じはなかった。明瞭とした意識。視界。すべて、現実として捉えることができる。


 ここがゲームの世界だとして。


 仕事はしなければならない。

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