エピローグ
…程なくして、事件は
かつての"奇術師姉妹"が、市内で自殺と警官による射殺という不可解な解決を迎えた。
一部のタブロイド誌が、姉妹が不仲であった事、姉が薬物中毒に陥り、また金銭的トラブルを抱えていた事、口論の末、妹が姉を射殺したなど事実とは異なる憶測を並べ立てていた。
その中には、催眠術で他人に人殺しをさせた、両親を殺したという、真実に近い記述があったが、その部分が人々の関心を止める事はなかった。
ゴートが調査を行なっていた、
カマラの被害者となった初老男性は、その後の家族の訴えが身を結び、
当時の精神鑑定に不備が認められた。
また被害者男性とは接点があり、
犯罪歴のあった彼の更生の手助けをしていた事も被害者の証言によって明らかになった。
理不尽な殺人に巻き込まれた二つの家庭は、その罪を背負いながらも、懸命に真相を解き明かそうとしていた。
…もしも彼女達が生きていたならば、もしその力を真に他人の為に使う事が出来たならば、世界は変わっただろうか?
双子がいなくなっても、この街では未だ人々が争いあっている…。
そして現在、私は法廷に立ち、被告の無罪を訴えた。
しかしながら、私のこれから話す内容は、おそらく多くの人々には受け入れられないであろう。
しかし、私は訴え続けるつもりである。
暗示とは、何か?
人の心の力とは、何か?
ヒプノシスー隠れた観察者ー 些事 @sajidaiji
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