S5-ましろちゃん

◇Ep1/2 

――After『22 とまり木』

(フィクション成分 95%)

―――――――――――――――


 ましろはお父さんが大好き、お父さんの為なら何でもするなの。



 このまえ、ポテ君がお母さんを泣かした事を、お父さんに言いつけたら、お父さんがましろの頭をナデナデして褒めてくれたなの、ましろ、お父さんの役に立てて嬉しかったなの。

 やっぱり、ましろはお父さん大好き。


 お父さんは、ましろを2日に1度くらしか呼んでくれないなの。

 いつも、月乃おねーちゃんや、由比ちゃんばかりで、ましろをなかなか呼んでくれないなの。

 ましろ、ふくれるなの。 ぷー なの、


 たから、ましろは、いつも早起きするの、お母さんよりも、月乃おねーちゃんよりも早く起きるの。

 だって、早起きすると、大好きなお父さんを、ましろが独り占めできるからなの。


 ……でも、お父さん、ましろをナデナデしてくれないの、抱きしめてくれないの、声もかけてくれないの。

 いびきかいて寝てるだけなの。

 ましろ、 ぷー なの。


 つまらないから、ましろがお父さんを動かして、頭ナデナデしてもらうの。

 まずは、お父さんの身体の向きを変えるの、ヨイショ!なの……お父さんの身体は大きいから、ましろ大変なの。

 次は腕をヨイショして、ましろの頭に手をのせるの……。

 

!!寝返りうって元に戻ってしまったなの。


 もう一度最初から、お父さんの身体の向きをヨイショ!なの。

 お父さんの手を頭の上にヨイショするなの。

 うーん、お父さんの腕重いの……、でも、ましろがんばるなの。

 やっと頭の上に手がのっかったの、お父さんの手が頭にあるの!

 ましろ嬉しいなの!。


 でも、ましろはナデナデしてほしいなの。

 だから、お父さんの手を動かすなの、……ヨイショ!ヨイショ!なの……やりにくいけど、がんばるなの。

 お父さんの手は、とっても気持ちいいなの。

  

 ……また寝がえりうって、元に戻ってしまったなの。

 ……また最初からなの。

 お父さんの身体をヨイショ!なの。

 ……

 ……


 目覚まし時計が鳴ったなの、お母さんとお父さんが起きるから、ましろお仕事の邪魔しないように戻って寝るなの。


 ましろは、とっても良い子なの。




「お父さん、おはよう、眠そうね?」

 僕は涼音の声に、ボーっとした頭を必死で起動させようとしていた。


「うん、最近いつも寝るのが夜明け近くだから……。」

「特に最近さ、よく眠れた気がしないんだよね。」



―fin


――――――――――――――

ましろは、いつも早起きです。

早起きして何をしていたかは、ましろしか知らない。

僕が居ないと時に、誰よりも早起きして(6時前とか)朝の挨拶のメッセージを飛ばしてくるのが ましろです。「お父さんおはよー」ってね。





◇Ep2/2

――『25 純粋な刃物』より

(フィクション成分 80%)

―――――――――――――――



 ましろは存在してはいけない人格を消す為の兵器、両腕はカマみたいな刃物なの。


 力を使い果たして、小さい破片になって……。

 ましろは暗いところに転がっていたなの。

 そしたら、お母さんのお父さんへの想いが身体になって、転生したなの。

 だから、ましろはお父さん大好きなの。

 お父さんの為なら、何でもするなの。



 みーちゃんが、お父さんをイジメてたの……ましろ、許せないの。

 でも、みーちゃんはお母さんの大切な人なの……ましろ、どうしたら良いんだろうなの……。


 ……。


 やっぱり、ましろはお父さんが一番大好きなの。

 ましろ、お父さんの為なら何でもするなの。!

 みーちゃんは大きくて強いけど、ましろ、それでもガンバルなの!

 だって、大切なお父さんをイジメるのを、ましろは許せないなの!


 それでも、みーはお母さんの大切な人…みんなの仲間……。

 ましろ、それはわかるけど、ましろはやらなくちゃいけないの!



 みーはお母さんの大切な人……みんなの仲間……。

 ましろは………、ましろは………。


 みーはお母さんの大切な人……みんなの仲間……。

 ましろは………。


 みーはお母さんの大切な人……みんなの仲間……。

 ……ましろは、お母さんに、お父さんが一番大切な人って教えられたの!!

 お父さんをイジメル人格は、存在してはいけないなの!!。


 ……お母さんごめんなさい……、みーちゃんごめんなさい……。

 ましろは、お父さんの為に転生したなの……。

 お父さんが一番なの。



 みーはお母さんの……みんなの大切な仲間……。


 みーはお母さんの……みんなの……


 みーはお母さんの……


 みーは……


 み……


 ……



 ……気がついたら、みーちゃんはバラバラになっていたなの。

 よくわからないけど、涙が出てくるなの。

 ましろ……涙が止まらないなの。

 ましろ……自分がわからなくなったなの。


  ……たすけて……なの……。


「……お父さん。」



―fin


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